子供の海外旅行保険を無料にするクレジットカード←海外生活者の観点から
クレジットカードに付帯している海外旅行保険は、実は、子供の保険もカバーできます。
ただし、その子供が、18歳以上なのかどうか、15歳以上なのかどうか、という2つのラインで、使うべき方法が代わるので注意が必要です。
このページでは、そんな子供のためのクレジットカード付帯保険を詳しく解説します。
Contents
子供の海外旅行保険を、有料保険以外でカバーする方法は3つ
子供の海外旅行保険を、クレジットカード付帯保険でカバーしようと思ったら、方法は3つしかありません。
1.家族カード(18歳以上限定)
家族カードとは、自分がカードの本会員で、家族用に作るカードのことです。本会員の銀行口座から引落しされるため、収入の審査不要。そのため、収入のない専業主婦や学生、退職した両親の名義でも作れます。1枚は年会費無料で作れることが多い。ただし、家族カードもクレジットカードの一種ですので、18歳以上じゃないと作れません。家族カードの保険内容は、基本的には本会員と同じ内容の海外旅行保険が付くのが普通です。
2.保険付きデビットカード(15歳以上限定)
クレジットカードは18歳以上じゃないと作れませんが、銀行が出しているデビットカードなら「15歳以上」という条件で作れるものがあります。デビットカードは普通、海外旅行保険は付帯していないのですが、実は、1枚だけ海外旅行保険付帯のデビットカードが存在します。しかも年会費無料。(あとで詳しく紹介します)
3.家族特約付きカード(年齢関係なし。ただし無職が条件)
家族特約とは、「本会員のカードに付帯する保険が家族もカバーしますよ」という特約のことです。ゴールドカードなど少し年会費が高いカードに付いていることが多いです。新しくカードを作ることなく、そのカード1枚を持っているだけで、家族も保険対象になります。
ただし、家族特約の保険内容は、本会員より、海外旅行保険の補償額が少ないのが普通というのと、カードごとに家族特約の範囲が違うのが注意点。
では、一つずつ、詳しく見ていきましょう。
家族カード(18歳以上限定)の長所と短所
子供の海外旅行保険を考えるとき、一番おすすめなのが家族カードです。理由としては、海外旅行保険が、本会員と同じ補償額のものがもらえるからです。ただし、18歳以上じゃないと家族カードが発行できない、という部分が注意点です。
家族カードの長所
●家族カード会員は、本会員と同じ保険内容を得られる
(⇔家族特約は少し保険の補償額が少なくなる)
●どんなカードでも発行できる
●本会員が同行しない海外旅行でも保険は有効
家族カードの短所
●家族カードの年会費がかかる(カードによる)
●18歳未満は発行できない
※新しく保険付帯カードを作って、家族カードも作るというなら、こちらの海外旅行保険付きカード比較表で保険の補償額を参考に選んでください。
保険付きデビットカード(15歳以上限定)の長所と短所
クレジットカードは18歳以上ですが、15歳以上なら、デビットカードを発行することができます。普通、デビットカードには保険が付帯しない中、保険が付帯している貴重なカードが、スルガ銀行が出している↓このカードです。
●ANAマイレージクラブ Financial Pass Visaデビットカード
海外旅行保険の内容
傷害死亡後遺傷害 1,000万円
傷害(ケガ)治療費用 100万円
疾病(病気)治療費用 100万円
携行品損害 10万円
賠償責任 1,000万円
救援者費用 150万円
保険付きデビットカードの長所
●15歳以上で作れる
●年会費無料
保険付きデビットカードの短所
●保険の補償額が低い。
一番使う確率の高い、ケガと病気の治療費用で考えると、医療費が比較的安いアジアでも、200〜300万円は欲しいところ。欧米だと500万くらい欲しいです。しかし、このカードは100万円。これだけだと、かなり厳しいと言わざるを得ません。
家族特約付きカード(年齢関係なし)の長所と短所
子供の海外旅行保険で、一番の本命になるのが、この家族特約です。上にも少し書きましたが、「家族特約がある海外旅行保険付帯カード」の場合、本会員がカードを持っているだけで、家族全員が付帯保険の対象になります。
ただし、↑上の図のようにカードごとに「保険対象となる家族」の範囲が違うので注意が必要です。(家族の範囲は比較表にまとめています)
家族特約の長所
●本会員の年会費だけで、家族特約の年会費は不要
●15歳未満の子供は、家族特約でしかカバーできない
●本会員が同行しない海外旅行でも保険は有効
家族特約の短所
●家族特約ありのカードは少ない(30枚くらい)
●家族特約付きは、ゴールドカードなど年会費が高いカードが多い
●家族特約対象者(=子供)だけはキャッシュレス診療不可のことも
●対象となる「家族」の範囲がカードによって異なる(子供が対象外であることは無い)
(家族の範囲は比較表にまとめています)
家族特約と家族カードの合わせ技
家族特約で、配偶者や同居の親が保険対象外の場合でもガッカリする必要はありません。そういうときは、家族カードを発行します。家族カードを併用することで、カード付帯保険で家族全員をカバーすることが可能です。
まとめ
子供をクレジットカード付帯保険でカバーするときのポイントまとめると、↓こうなります。
●18歳以上の子供なら家族カードがオススメ(本会員と同等の保険が付帯するので)
●15歳以上の子供なら保険付きデビットカードが作れるが補償額は少ない
●家族特約は年齢制限なくカバーできてオススメ。しかし年会費が高い
家族特約つきカードを選ぶなら⇒家族特約つきカード比較表
家族カードを選ぶなら⇒海外旅行保険付帯カード比較表
年会費無料の家族特約付き おすすめカード
家族カードなら年会費無料のカードは、たくさんありますが、家族特約つきカードは、ほとんどが年会費1万円以上のゴールドカードばかり。
でも、よく読者さんから質問が来るので、ここで、少しだけですが、年会費無料の家族特約カードを紹介しておきます。(旅行中、一番使う確率の高い、病気ケガ治療費用の額も載せておきます)
●プラスハッピーUCカード(年会費無料)
病気ケガ治療費用 本会員150万円、家族100万円。完全年会費無料の家族特約付きカード。⇒比較表で見る
●UCSカード(年会費無料)
病気ケガ治療費用 本会員100万円、家族100万円。カードに保険は付帯しておらず、別に「旅とくプラス」(年会費1000円)に加入することで、家族特約付き海外旅行保険が付帯されます。⇒比較表で見る
●SBIレギュラーカード(年会費900円)←オススメしません
要注意カード。家族特約付きですが、そもそも保険に病気治療費用と携行品損害が付いていないので、私はあまりオススメしません。
※年会費が安いぶん、補償額が少ないので、1枚だけ持って海外に行くことはオススメしません。医療費が比較的安いアジアでも、200〜300万円は欲しいところ。欧米だと500万くらい欲しいです。そのため、2枚以上持って行ったり、他のゴールドカードと合わせて使うなどするようにしてくださいね。
あと、最近、年会費が安くなったSBIゴールドカードは、おすすめです。ゴールドカードにしては、かなり年会費が安いです。
●SBIゴールドカード(年会費2500円)
病気ケガ治療費用 本会員500万円、家族250万円。保険が利用付帯であることに注意。ツアー代や交通費をこのカードで支払った人のぶんだけ保険が有効になります。⇒比較表で見る
以上です。
あとは、年会費は1万円くらいかかるけど「初年度は無料」というカードなら、わりとたくさんあります。比較表をじっくり見て、どこまで負担できるか、よく考えて探してみてください。⇒家族特約付きカード比較表