海外での自動車運転/レンタカーやバイクにカード付帯保険は使えるか?
海外旅行でレンタカーを借りたり、バイクを運転したりする場合、普通はレンタカー保険に加入しますよね。自動車保険やレンタカー保険にもピンからキリまでレベルがあります。どれを選ぶべきなのでしょうか?
クレジットカード付帯の海外旅行保険を持っていた場合、レンタカー保険と重なる部分はあるのでしょうか?重複する部分があれば、その部分をカットすれば節約できるはず。
海外のレンタカー保険と、クレジットカード付帯保険の違いと、節約方法について、調べてみました。
海外のレンタカー保険の種類とカード付帯保険との比較表
結論から書きます。対比させると、↓この表のようになります。表のピンクの部分、自分や同乗者の死亡/ケガ/盗難に対するPAI、PEC、ESPは、カード付帯保険でカバーできるので、レンタカー保険の中でカットして良い部分です。
保険内容 | レンタカー保険 =他人への賠償が主目的 |
カード付帯の海外旅行保険 =自分を守るが主目的 |
対人/対物 (≒自賠責保険。強制) |
○ LP/PP | × |
対人/対物 (≒任意保険) |
○ LIS | × |
車両保険 | ○ LDW/CDW/ZDW | × |
使えなくした車の埋め合せ費用 | ○ NOC | × |
自分の死亡 | ○ PAI | ○ 傷害死亡 |
自分のケガ | ○ PAI | ○ 傷害治療費用 |
車内の所持品盗難 | ○ PEC | ○ 携行品損害 |
同乗者の死亡/ケガ | ○ PAI | △ 同乗者のカード保険が補償 |
事故以外の急病 | ○ ESP | ○ 傷害治療費用 |
レンタカー保険は大体セットになって売られていると思います。ですので、↑この表を見て、カード付帯保険と重なっている部分が少ないセットを選ぶようにしましょう。「最初の文字がLの保険は入っておいたほうが良い」と覚えておくと良いかもしれません。
用語説明
上の表のとおりで、海外のレンタカー保険の種類は7種類あります。一応、単語説明を載せておきます。覚える必要は全くありません。
●LP/PP
日本でいう自賠責保険で、強制保険です。対人/対物が対象。
●LIS
日本でいう任意保険です。上のLP/PPが無かったり、不足したりする場合に加入します。対人/対物が対象。
●LDW/CDW/ZDW
日本でいう車両保険。LDWとCDWは地域による呼び方の違いのみ。ZDWは自己負担額をゼロにする保険です。真ん中の文字「D」はダメージの「D」。車へのダメージの保険です。
●NOC
車を使えなくしたときに、レンタカー会社が請求してくる車の埋め合せ費用の保険。
●PAI
自分と同乗者の死亡、ケガの保険。
●PEC
車内の所持品の盗難保険。
●ESP
レンタカー利用中の事故以外の医療保険。
注意:カード付帯保険の「賠償責任」では車やバイクの運転に関するものは保険対象外
カード付帯保険には『賠償責任』という項目があります。だから、自分の車やバイクの運転が原因で賠償金を請求されても、保険でカバーされるのではないか?と思いがちですが、それは間違い。
多くのカード付帯保険の説明には、↓こう書いてあります。
【賠償責任(海外)】
航空機・船舶・車両・銃器の所有・使用・管理に起因する事故
↑こうなっているので、車やバイクの運転によって請求された賠償金は、海外旅行保険では支払ってもらえません。これはカード付帯保険でも有料保険でも同じ。覚えておいてください。
まとめ
ポイントをまとめます。
●カード付帯の海外旅行保険でカバーしてもらえるのは、自分の死亡/ケガ/持ち物だけ。
●対人/対物/車両保険は、レンタカー保険に加入するしかない。
●レンタカー保険の中のPAI、PEC、ESP(自分や同乗者の死亡/ケガ/盗難に対する保険)は、カード付帯保険でカバーできるのでカットして良い
以上です。
レンタカー保険も、結構よい値段するので、上手に節約して、上手に使ってくださいね。