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ANAカード海外旅行保険の注意点←海外生活者の観点から

ANAカード・ワイドカード(VISA/マスター/JCB)
ANA一般カードの海外保険は落し穴あり。ワイドカードの保険なら安心
 
 

ANAカード(全日空のクレジットカード)には海外旅行保険が付帯しているカードが、いくつかあるのですが、ここでは、子持ちの人ではない、単身者もしくは子供なし夫婦向けのカードを解説します。

具体的には、↓これらのカードの海外旅行保険について、このページで解説します。

●ANA一般カード(VISA/マスター/JCB)
●ANA JCB ZERO(18歳〜29歳の社会人限定)
●ANA東急ポイントClubQ PASMOマスターカード
●ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)
●ANA VISA Suicaカード
●ANAワイドカード(VISA/マスター/JCB)

以上のカードの海外旅行保険と海外旅行での活用方法を見ていきます。

※ANAアメックスカード(年会費7560円)は、家族特約つきで子供、配偶者、同居の両親もカバーできる保険が付くので、別ページで解説します。

まず結論

ANAの海外旅行での評価について、結論(ポイント)をまとめておきます。

ANAカードの良いところ

ANAワイドカードなら、海外旅行保険はまあまあのレベル(ただしランキングでは10位以下)
保険が自動付帯(海外へ行けば自動で保険が有効に)
キャッシュレス診療OK
ショッピング保険つき(ただし条件あり)
留学にも使える(外国語の付保証明書を発行可能)

ANAカードのダメなところ

ANA VISA Suica、ソラチカカードを含むANA一般カードの保険は要注意。一番重要な治療費用が保険対象外
ANAワイドカードも年会費が高いわりに海外保険は一般カードレベル
海外キャッシングは別のカードがおすすめ
家族の保険はカバーできない(家族カードは発行可能。18歳以上はカバーできる)
90日以上の旅行には使えない
飛行機遅延/欠航・ロストバゲージ保険は無い

ANA一般カードは、こんな人向け

●単身者、子供がいない夫婦、子供と一緒に海外へ行く予定が無い人
●海外で買物やキャッシングをあまりしない人
●短期旅行者(90日以内)
●ANAマイルを貯めたい人

下にそれぞれ解説していきます!

単身者用ANAカードは海外旅行保険で見ると4種類

単身者用ANAカードを海外旅行保険で種類別に分けると、3つに分かれます。海外旅行保険の内容が良い順に並べてみます。(年会費額は税込)

【Aグループ:ANAワイドカード】


別名、年会費7830円グループ
●ANAワイドカード(VISA/マスター/JCB)
※ANAスーパーフライヤーズカード(VISA/マスター/JCB)も年会費は違うがワイドカードと同じ保険内容

【Bグループ:ANA一般カード】

ANA一般カード/ソラチカカード/ANA東急CLUBQカード
別名、年会費2160円グループ
●ANA一般カード(VISA/マスター/JCB)
●ANA VISA Suicaカード
●ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)
●ANA東急ポイントClubQ PASMOマスターカード

【Cグループ:海外旅行保険なし】

ANA JCBゼロカード
別名、年会費無料グループ
●ANA JCB ZERO(18歳〜29歳の社会人限定)

↑ご覧のように、年会費の高さに比例して、海外旅行保険の内容が良くなり、年会費無料のANAカードには海外旅行保険は付帯していません。

そして、注意しておきたいのは、ANA一般カードやソラチカカードを含むBグループ以下は、海外旅行保険としては、ほとんど役に立たない、ということ。なぜなら、一番使う確率の高い「病気ケガ治療費用」が保険対象外だからです。

↓次に、保険内容について、詳しく見てみましょう。

ANA一般カード/ワイドカード付帯の海外旅行保険の補償限度額

ANAカードの海外旅行保険の補償限度額を見てみます。A,Bグループ、すべてのカードで、海外旅行保険は自動付帯、保険期間は最長90日。当研究所のランキング1位のエポスカードと比較してみます。

※年会費は税込み額

おすすめ
エポスカード
エポスカード
Aグループ
ANAワイドカード(JCB/マスター/VISA)
ANA
ワイドカード
Bグループ

ANA
一般カード
ブランド
年会費 無料 ¥7830 ¥2160
家族カード 発行不可 ¥1620 ¥1080
補償限度額 傷害死亡 500万 5000万 1000万
ケガ 200万 150万 なし
病気 270万 150万 なし
賠償責任 2000万 2000万 なし
携行品 旅* 20万 50万 なし
20万 100万 なし
救援者 100万 100万 200万
保険条件 自動付帯 自動付帯 自動付帯
キャッシュレス
引受保険会社 三井住友海上 東京海上日動 東京海上日動
家族特約 なし なし なし
備考 エポスカード詳細    

※携行品の「旅」は「1旅行につき」の意味。
※( )内は、旅費や交通費をカード決済した場合の金額。

↑このように、ANAカードは、海外旅行保険だけを考えると、年会費有料カードのわりに付帯保険が良くないと言わざるを得ません。

カード付帯の海外旅行保険を選ぶとき、一番重要なのは、一番使う確率の高い、病気ケガの治療費用の補償額です。他カードと比較するときは必ずこの「病気ケガ治療費用」の項目で比較するようにしてください。

ANAマイル貯めに有効なソラチカカードも海外旅行保険はダメ

結論としては、ANA一般カード(JCB/マスター/VISA)やソラチカカードを含むBグループのカード全ては、海外旅行保険では役立たない、ということです。一番重要な病気ケガ治療費用が保険に入っていないからです。交通事故でケガをしても、風邪をひいても、病院の治療費用に関しては保険金が出ません。

ANAカードでは、年会費2160円以下のカードは、海外旅行保険が使い物にならない、と覚えておきましょう。

ANAワイドカードの海外旅行保険なら良いが、一枚では足りない

一方、年会費7830円のANAワイドカード(VISA/マスター/JCB)なら、病気ケガ治療費用が補償されますが、ケガ・病気治療費ともに150万円。これらは悪くはないのですが、エポスカードと比較すると見劣りしますね。

また、海外の医療費事情も考える必要があります。私がいた10年前の上海でも病気ケガ治療費用の限度額は最低300万円は必要と言われていました。これを考えると、このANAワイドカードだけで足りるとは言えません。カード付帯保険は、カードを複数枚持っていると限度額を上乗せできるので、他のカードと併用するべきす。(下で解説します)

ANAカードの海外旅行保険の条件は自動付帯

カード付帯保険の条件には二種類あります。

①自動付帯:海外へ行くと自動的に保険が有効になる
②利用付帯:海外旅行の交通費などをカード払いすると保険が有効になる

自動付帯と利用付帯の比較

ANA一般カード(VISA/JCB/マスター)、ANAワイドカードは全て自動付帯なので、海外に行けば自動的に保険が有効になります(ちなみに、ANAアメックスは利用付帯)。

ANAワイドカードに、プラスどれだけで海外旅行保険は十分か?

ハッキリ言えば、ANAワイドカード1枚の保険だけでは足りません

足りるか足りないか、で問題となる項目は、

●疾病・傷害治療費用の額
●救援者費用の額

の2つです。その中でも疾病・傷害治療費用(ケガ病気の治療費用)は、風邪や腹痛でも使う可能性があり、一番使う確率が高いので最重要。

その治療費用で、必要額を考えてみると、大雑把な額ですが↓こんな感じになります。

必要最低限の医療費とカード枚数
アジア 300〜500万⇒カード2,3枚
(台湾300万、香港400万、シンガポール500万)
ヨーロッパ 400〜600万⇒カード2,3枚
オーストラリア 400万⇒カード2枚
アメリカ(ハワイ含む) 1000万以上⇒カード5枚
(グアム・サイパンは400万くらい)

という感じです。なので、ANAワイドカード1枚の付帯保険だけでは「アジアでも保険金が不足する心配アリ」というレベルです。ですので、他のカード付帯保険も使って上乗せする必要があるんですね。上乗せについては、↓次に、説明します。

足りない分は、他のカード付帯保険との合算でカバー

クレジットカード付帯海外旅行保険に他の保険を上乗せ

ANAワイドカード1枚だけの付帯保険で足りないので、他の保険付きクレジットカードを持ち、保険を上乗せさせます。

海外旅行保険付きのクレジットカードを2枚以上持っていた場合は、それぞれの項目の補償限度額が合算されるのです!(ただし傷害死亡/後遺障害の項目は合算されない)

具体例で見てみましょう。ANAワイドカード(マスター)に、比較表1位のエポスカード(VISA)で上乗せするとします。

↓表で見ると、補償額はこんな感じに合算されます。

ANAワイドカード(マスターカード)
ANAワイドカード(マスター)
エポスカード
エポスカード
合算結果
保険期間 90日 90日 90日
条件 自動付帯 自動付帯    
傷害死亡
/後遺障害
5000万 500万 5000万
傷害治療
費用
150万 200万 350万
疾病治療
費用
150万 270万 420万
賠償責任 2000万 2000万 4000万
携行品損害(1旅行) 50万 20万 70万
救援者費用 100万 100万 200万
  エポスカード詳細    

※「傷害死亡/後遺障害」の項目だけは合算されず、高い金額のほうが上限になる。

↑この合算後の額なら、アジア旅行なら、一応、安心できますね。もう少し保険金があったほうが安心という人は、保険付帯カードをさらにもう一枚作っておくと、さらに上乗せになります。合算&必要な保険額に関しては、↑こういう感じで考えてください。

ちなみに、合算させる目的でカードを選ぶなら、保険が自動付帯のカードのほうが余計な手続き不要なのでラクです。

また、上乗せ用のカードは、ANAカードの国際ブランドとは別のものを選ぶのがオススメです。なぜなら、海外ではVISAしか使えない店や、マスターしか使えない店、などがあるからです。2枚ともVISAだと、両方カード利用できない可能性も出てくるからです。エポスカード(VISA)と組み合わせるなら、ANAはマスターやJCBにするのがおすすめです。

ANAカード以外の年会費無料や年会費の安いカードを探すなら、こちらの比較表から探してみてください。⇒クレジットカード海外旅行保険比較表(80種以上)

ANAカードの評判の良い特典

ANAカードの、その他の評判が良い特典を見てみましょう。

ANAはマイルが貯まる

マイルが貯められるのがANAカードの一番のメリットです。ただし、最近は、LCC(格安航空会社)も増えたので、航空会社のマイルを貯めるメリットが薄れてきています。よく検討してください。

ANAはキャッシュレス診療OK

キャッシュレス医療サービスの仕組み

大都市限定になりますが、 ANAワイドカード付帯の海外旅行保険では、キャッシュレス診療が可能です(ANA一般カードは治療費用の補償がそもそも無いので関係ないです)。

キャッシュレス診療とは、「キャッシュレス・メディカルサービス」とか、「医療費キャッシュレスサービス」だとかの呼び名があるのですが、すべて同じです。要は、「現地の病院にかかったときに、保険会社が直接、病院に支払いをしてくれて、自分で支払いをしないで済む」というサービスです。

昔は、このサービスが無く、現地の病院では一度自分で支払いをし(立て替え払いをし)、その後、カード会社(保険会社)に領収書などと一緒に申請をする、という面倒な手続きが必要でした。その面倒な手続きが、ANAでは不要になる、ということです。

※最近のカード付帯保険は、ほぼ9割くらいの保険付帯カードが、キャッシュレス診療可能になっています。

ただし、キャッシュレス可能なカードでも、保険会社との提携病院がない場所(たとえば田舎など)では、キャッシュレス診療は不可能で、まず自費で立替をして、それから保険金申請手続が必要です。

キャッシュレス診療の使い方のコツ

私も上海滞在時代や海外旅行で何度か使ったので、キャッシュレス診療の使い方のコツを少し書いておきます。それは2つ。

キャッシュレス診療利用の2つのコツ
●体調が悪くなるかも、という段階で提携病院を聞いておく
●いきなり病院に行ってはダメ。カード会社に電話して病院を手配してもらうこと

いくら大都市でも、すべての病院が保険会社の提携病院であることはありません。もし飛び込みで病院に行ってしまうと、提携病院ではない場合、キャッシュレス診療サービスは使えないことになります。

なので、まずは提携病院がどこの病院なのか、を調べておく。提携病院が近くにないこともあるからです。そして、実際に病院に行きたくなったら、カード会社に電話して病院を予約してもらう。そうすれば確実にキャッシュレス診療をしてもらうことができます。

※以前は「健康なうちに提携病院を保険会社に聞いておくと安心ですよ」と読者さんにはアドバイスしていたのですが、2016年7月と8月の調査で、いくつかの保険会社で提携病院を教えてもらうのを断られました(涙)。理由はここでは割愛しますが、「本当に体調の悪いときしか提携病院を教えてもらえない」ということがあることは覚えておいてください。

ショッピング保険(買物保険)付きだが条件あり

ANA一般カードとANAワイドカードには、カードで買った商品が損害を受けた場合に補償してくれるショッピング保険(買物保険)が付いています。期間は購入から90日で、補償額は年間100万円まで。

ただし、普通のカードには無い条件があり、

●JCBブランドでは、海外での買物のみ対象
●VISA/マスターブランドでは、海外での買物か、国内のリボ/分割払いのみ対象

というようになっています。

この買物保険は普通レベルですね。もっと良いカードは、補償期間が180日間のカードなどもあります。(セディナカード、イオンカードなど)

留学にも使える(保険の英語の付保証明書を発行可能)

外国のビザ取得や、留学するときに、カード付帯保険の付保証明書(カードに保険が付いていることの証明書)の提出が必要な場合があります。

ANAカードでは、英語で付保証明書が発行できるので、留学にもバッチリ使えます。(発行手続きは4週間程度と、結構時間がかかるので注意)

ANAカードのイマイチなところ

ANAカードの短所というか、足りない部分も書いておきます。

空港ラウンジは使えない(ANA一般カード全て・ANAワイドカード全て)

ANA一般カード全て、ANAワイドカード全てで、残念ながら空港ラウンジは使えません。空港ラウンジが使いたい人は、他カードへの申し込みが必要です。ちなみに、これらのカードにはプライオリティパスも付いていません。

子供の保険はカバーできない(家族特約ナシ・家族カードは発行可)

ANAカード/ANAワイドカードの付帯保険は、あくまでカード会員のみが対象。家族の保険もカバーする「家族特約」は付いていません。ですので18歳未満の子供がいる場合は、有料保険に加入するか、家族特約つきカードを別に作る必要があります。(家族特約について詳しくはこちら)

18歳以上の家族なら、家族カードを作れば、カード会員と同じ保険をもらえます。ただし、ANAの家族カードは、年会費が高く、年1000円以上必要です。(家族カードの年会費は、上の表に書いています)

航空機遅延/欠航・ロストバゲージ保険は無い

ANA一般カード全て、ANAワイドカード全てで、航空機遅延/欠航・ロストバゲージ保険はありません。これらの保険も年会費の高いカードにしか付いていないものです。これらの保険は、保険金をもらうための条件も厳しいので、私は無くてもいいんじゃないかと思っています。

「でも欲しい!」という人は、↓こちらのページを御覧ください。
航空機遅延/欠航・ロストバゲージ保険付きカード比較表(20枚以上)

ANAカードでの海外キャッシングはイマイチ

現地ATMで現地通貨を引き出す「海外キャッシング」は、現地の両替所よりもお得に外貨両替できるオススメの方法。ただし、ANAカードで、それをやるのはおすすめできません。おすすめできない理由は、繰上げ返済に電話代+振込手数料がかかるからです。

海外キャッシングでお得なカードは、年会費無料のものがあるので、別に作るべきです。↓こちらでしっかり解説しています。
国際キャッシュカード徹底比較

まとめ

ポイントをまとめると、ANAカードは、↓こんなカードです。

ANAカード/ANAワイドカードは、こんな人向けのカード
●単身者、子供がいない夫婦、子供と一緒に海外へ行く予定が無い人
●海外で買物やキャッシングをあまりしない人
●短期旅行者(90日以内)
●ANAマイルを貯めたい人
利用の注意点
ANA VISA Suica、ソラチカカードを含むANA一般カードの保険は要注意。一番重要な治療費用が保険対象外
ワイドカードも一枚だけでは海外旅行保険は不足
海外キャッシングは別のカードがおすすめ
家族の保険はカバーできない(家族カードは発行可能)
90日以上の旅行には使えない
飛行機遅延/欠航・ロストバゲージ保険は無い

という感じです。

ANAカードは種類が多く、海外旅行保険の補償額も違うので、上の表で必ず確認してから申し込むようにしてくださいね。

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のむてつ

サイト「ちょろいもんだぜ中国生活」運営。上海生活歴7年(現在日本)。中国一年目のとき、保険代理店に勧められるままに無駄に豪華な海外旅行保険に加入、あとで約4万円節約できたことを知り、泣く。そのときの後悔から海外旅行保険節約と、クレジットカード活用にハマる。日本人よ、もっと海外に挑戦しよう!

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