ライフカード海外旅行保険の注意点←海外生活者の視点から
ライフカードは、誕生月ポイント3倍など、昔からポイント還元率がお得なカードで、みなさん一度くらいは「作ろうかな」と考えたことがあるカードでしょう。そんなライフカード、海外旅行保険はどうなのでしょうか?このページでは、そんなライフカードの海外旅行での使い勝手を分析してみます。
Contents
年会費無料ライフカードは海外旅行保険なし。学生用と有料版にはアリ
一番メジャーな年会費無料のライフカードには、残念ながら海外旅行保険は付帯していません。現在、ライフカードの中で、海外旅行保険が付帯しているのは、↓この5枚。
●ライフカード学生専用 年会費無料
●竜馬カード 税込1375円 初年度無料
●ソードアート・オンラインカード 税込1375円 初年度無料
●ライフカード旅行傷害保険付き 税込1375円 初年度無料
●ライフカードStella(ステラ) 税込1375円 初年度無料
海外旅行保険が付帯している上記3枚の保険内容は、全く同じ。
残念ながら、年会費無料の↓この3枚は海外旅行保険ナシ。
●ライフカード(年会費無料)
●ライフカードBarbie(年会費無料)
●ライフカードStylish(年会費無料)
学生なら、おすすめは年会費無料の学生専用ライフカード
学生なら、おすすめは間違いなく「学生専用ライフカード」です。年会費無料ですから。海外旅行保険の内容も、年会費無料カードとしてはトップクラスです。「他のおすすめ学生カードも見たい!」という人は、↓こちらのページでじっくり解説しています。
ライフカード付帯海外保険は自動付帯で申し込み不要
上記で挙げた6枚の海外旅行保険付きライフカードは、すべて、付帯する海外保険は「自動付帯」。自動付帯なので、特に保険の申し込みは必要なく、海外へ行くだけで自動的に海外旅行保険が有効になります。
では、次に、重要な、保険の補償額、つまり、トラブル時にいくらまで保険金をもらえるか、という額を見てみましょう。↓こちら。
海外旅行保険付帯ライフカード6枚の補償限度額
↓海外旅行保険が付いている6枚のライフカードの補償額です。ライフカードは、海外旅行保険が付帯するカードは、ゴールドカード以外の「一般カード」なら、付帯保険の限度額も同じ額です。
保険は自動付帯で、期間は最長90日。
傷害死亡/後遺障害 2000万
傷害治療 200万 (1回のケガにつき)
疾病治療 200万(1回の病気につき)
賠償責任 2000万(1回の事故につき)
携行品損害 20万 (1旅行/1年でリセット)
救援者費用 200万(1旅行/1年でリセット)
飛行機遅延/欠航 なし
ロストバゲージ なし
(引受保険会社は、あいおいニッセイ同和損保)
↑この全て「2」が並ぶ額は、年会費1万円以下の一般カードとしては、トップクラスの良さです。特に、いちばん使う確率が高くて重要な「傷害治療費用」と「疾病治療費用」の額が共に200万円というの嬉しいですね。
6枚の中からどれを選ぶか
保険付帯のライフカード6枚が、すべて同じ保険内容なので、選ぶのに迷うかもしれません。簡単にですが、選び方のアドバイスを書いておきます。
学生ならライフカード学生専用
6枚の中で、飛び抜けておトクなのが、「ライフカード学生専用」。年会費が完全に無料で、海外旅行保険付帯、そして、カードの海外利用は5%キャッシュバックという特典も魅力的です。
学生専用ライフカードに関しては、↓下記ページで詳しく分析しています。
安い年会費なら竜馬カード、ソードアート・オンラインカード
学生以外の人で、「海外旅行保険も欲しいけど、年会費が安いほうが良い」という人は、↓これら2枚がおすすめ。
●竜馬カード 税込1375円 初年度無料
●ソードアート・オンラインカード 税込1375円 初年度無料
なぜなら、↑この2枚のカードは、年に一回でもカードでショッピング利用があれば年会費無料になるから、です。
ただし、この2枚のカードは、↓このように、選べる国際ブランドが限られるので注意してください。
●竜馬カード VISA/マスターのみ
●ソードアート・オンラインカード マスターのみ
ポイント重視なら「ライフカード海外旅行保険付き」か「Stella」
海外旅行保険付帯のライフカードで、カード利用が多くて、もらえるポイントを重視という人なら、「ライフカード海外旅行保険付き」と「ライフカードStella」がおすすめです。
初年度ポイント1.5倍、誕生日月はポイント3倍などのポイント優遇なら、この2枚ですね。
以上、保険付きライフカード6枚の選び方でした。
ライフカードにこだわらず、ただ、「海外旅行保険が付帯するカードが欲しい」というだけなら、他のカードを検討するのもアリです。なぜなら年会費無料でライフカードよりも保険内容の良いカードもあるからです。たとえば、イチオシのエポスカードと比較してみましょう。↓こんな感じ。
「ライフカード海外旅行保険付き/年会費1375円(税込)」と、エポスカード(年会費無料)との比較
ライフカード 海外旅行保険 付き |
エポスカード |
||
---|---|---|---|
年会費 | 年会費1375円 | 年会費無料 | |
保 険 金 限 度 額 |
傷害死亡/後遺傷害 | 2000万円 | 500万円 |
★重要 傷害・疾病治療費 |
傷害200万円 疾病200万円 |
傷害200万円 疾病270万円 |
|
賠償責任 | 2000万円 | 2000万円 | |
携行品損害 | 20万円 | 20万円 | |
救援者費用 | 200万円 | 100万円 | |
詳細 | エポスカード詳細 |
↑このように、海外旅行保険と年会費だけを考えたら、エポスカードでしょう。ただ、「上記の2枚を両方持つ」というのも手です。なぜなら、一枚だけの海外旅行保険では不足する可能性があるからです。一般的には、医療費が比較的安いアジア圏の旅行でも、治療費用の限度額は最低300-400万が必要、と言われているからです。
ライフカードに、プラスどれだけで海外旅行保険は十分か?
ハッキリ言えば、ライフカード1枚の保険だけでは足りません。
足りるか足りないか、で問題となる項目は、
●疾病・傷害治療費用の額
●救援者費用の額
の2つです。その中でも疾病・傷害治療費用は、風邪や腹痛でも使う可能性があり、一番使う確率が高いので最重要。
その治療費用で、必要額を考えてみると、大雑把な額ですが↓こんな感じになります。
●アジア 300〜500万⇒カード2,3枚
(台湾300万、香港400万、シンガポール500万)
●ヨーロッパ 400〜600万⇒カード2,3枚
●オーストラリア 400万⇒カード2枚
●アメリカ(ハワイ含む) 1000万以上⇒カード5枚
(グアム・サイパンは400万くらい)
という感じです。なので、ライフカード1枚の付帯保険だけでは「アジアでも保険金が不足する心配アリ」というレベルなのです。ですので、他のカード付帯保険も使って上乗せする必要があるんですね。上乗せについては、↓次に、説明します。
足りない分は、他のカード付帯保険との合算でカバー
ライフカード1枚だけの付帯保険で足りないので、他の保険付きクレジットカードを持ち、保険を上乗せさせます。
海外旅行保険付きのクレジットカードを2枚以上持っていた場合は、それぞれの項目の補償限度額が合算されるのです!(ただし傷害死亡/後遺障害の項目は合算されない)
具体例で見てみましょう。さきほどの、ライフカード(海外旅行保険付き)と、エポスカードを選ぶとします。2枚とも持った場合、↓このように海外保険の限度額は合算されます。
ライフカード 海外旅行保険付き |
エポスカード |
→ | 合算結果 | |
---|---|---|---|---|
保険期間 | 90日 | 90日 | ||
条件 | 自動付帯 | 自動付帯 | ||
傷害死亡 /後遺障害 |
2000万 | 500万 | → | 2000万 |
傷害治療 費用 |
200万 | 200万 | → | 400万 |
疾病治療 費用 |
200万 | 270万 | → | 470万 |
賠償責任 | 2000万 | 2000万 | → | 4000万 |
携行品損害 | 20万 | 20万 | → | 40万 |
救援者費用 | 200万 | 100万 | → | 300万 |
※「傷害死亡/後遺障害」の項目だけは合算されず、高い金額のほうが上限になる。
↑この合算後の額なら、アジア旅行なら、一応、安心できますね。もう少し保険金があったほうが安心という人は、保険付帯カードをさらにもう一枚作っておくと、さらに上乗せになります。合算&必要な保険額に関しては、↑こういう感じで考えてください。
ちなみに、合算させる目的でカードを選ぶなら、保険が自動付帯のカードのほうが余計な手続き不要なのでラクです。
また、「ライフカード海外旅行保険付き」と「学生専用ライフカード」は、国際ブランドをVISA・マスター・JCBの3種類から選べるので、上乗せ用のカードは、ライフカードの国際ブランドとは別のものを選ぶのがオススメです。海外ではVISAしか使えない店や、マスターしか使えない店、などがあるからです。
先ほどの例で言えば、エポスカードはVISAしかないので、エポスをVISAにするなら、ライフカードは、マスターかJCBにする、という意味です。
他の年会費無料や年会費の安いカードを探すなら、↓こちらの比較表から探してみてください。
ライフカードの評判の良い特典
ライフカードのその他の評判の良い特典を見てみましょう。
ライフカードはキャッシュレス診療OK
大都市限定になりますが、ライフカードの付帯保険では、キャッシュレス診療が可能です。
キャッシュレス診療とは、「キャッシュレス・メディカルサービス」とか、「医療費キャッシュレスサービス」だとかの呼び名があるのですが、すべて同じです。要は、「現地の病院にかかったときに、保険会社が直接、病院に支払いをしてくれて、自分で支払いをしないで済む」というサービスです。
昔は、このサービスが無く、現地の病院では一度自分で支払いをし(立て替え払いをし)、その後、カード会社(保険会社)に領収書などと一緒に申請をする、という面倒な手続きが必要でした。その面倒な手続きが、ライフカードでは不要になる、ということです。
※最近のカード付帯保険は、ほぼ9割くらいの保険付帯カードが、キャッシュレス診療可能になっています。
ただし、キャッシュレス可能なカードでも、保険会社との提携病院がない場所(たとえば田舎など)では、キャッシュレス診療は不可能で、まず自費で立替をして、それから保険金申請手続が必要です。
キャッシュレス診療の使い方のコツ
私も上海滞在時代や海外旅行で何度か使ったので、キャッシュレス診療の使い方のコツを少し書いておきます。それは3つ。
●体調が悪くなるかも、という段階で提携病院を聞いておく
●いきなり病院に行ってはダメ。カード会社に電話して病院を手配してもらうこと
●土日祝、年末年始など、カード会社が休みの日はキャッシュレス不可
いくら大都市でも、すべての病院が保険会社の提携病院であることはありません。もし飛び込みで病院に行ってしまうと、提携病院ではない場合、キャッシュレス診療サービスは使えないことになります。
なので、まずは提携病院がどこの病院なのか、を調べておく。提携病院が近くにないこともあるからです。そして、実際に病院に行きたくなったら、カード会社に電話して病院を予約してもらう。そうすれば確実にキャッシュレス診療をしてもらうことができます。
※以前は「健康なうちに提携病院を保険会社に聞いておくと安心ですよ」と読者さんにはアドバイスしていたのですが、2016年7月と8月の調査で、いくつかの保険会社で提携病院を教えてもらうのを断られました(涙)。理由はここでは割愛しますが、「本当に体調の悪いときしか提携病院を教えてもらえない」ということがあることは覚えておいてください。
そして、3つ目のポイント、「土日祝、年末年始などはキャッシュレス診療不可」について。キャッシュレス診療のためには、保険会社は「その人がカードの持ち主だ」という確認が必要です(上の図の①')。普通は、その確認は1、2時間で済みます。ですが土日祝などはカード会社が休みで確認が取れません。だからキャッシュレス不可となってしまうのです。覚えておきましょう。
ライフカードは発行が最短3営業日と早い
ライフカード発行までの時間は「最短3営業日」となっており、早いです。これは旅行が迫っていて急いで申し込みするときには非常に助かりますね。
留学にも使える(英語/フランス語の付保証明書を発行可能)
外国のビザ取得や、留学するときに、カード付帯保険の付保証明書(カードに保険が付いていることの証明書)の提出が必要な場合があります。
ライフカードでは、英語かフランス語の付保証明書が発行できるので、留学にもバッチリ使えます。(発行手続きは1週間~10日程度。でも余裕を持って1ヶ月くらい前からの申込をおすすめします)
ショッピング保険は年間300万円まで
ライフカードには、ショッピングプロテクション(動産総合保険)も付いています。保険金の限度額は年間300万円まで。ライフカードで買った商品が破損、盗難、火災などの損害を被った場合に、購入日から1年間、年間300万円まで補償されます(PC、スマホなど対象外品もアリ)。
たとえば、「買ったばかりのカメラを旅先で落としてこわしてしまった!」などの場合、保険金がもらえます。
ライフカードの評判のイマイチなところ
ライフカードの短所というか、足りない部分も書いておきます。
空港ラウンジは使えない
空港ラウンジが使えるのは、大体、年会費1万円以上のカードなので、年会費1250円ライフカードでラウンジが使えないのは、仕方ないですね。ちなみに、ライフカードにはプライオリティパスも付いていません。
家族の保険はカバーできない(家族特約ナシ・家族カードは発行可)
ライフカードの付帯保険は、あくまでカード会員のみが対象。家族の保険もカバーする「家族特約」は付いていません。ですので18歳未満の子供がいる場合は、有料保険に加入するか、家族特約つきカードを別に作る必要があります。(家族特約について詳しくはこちら)
ただし、「ライフカード海外旅行保険付き」と「ライフカードStella」では、家族カードの発行はできるので(年会費400円)、18歳以上の家族は、家族カードを持てば、カード会員と同じ保険をもらえます。
飛行機遅延/欠航・ロストバゲージ保険は無い
ライフカードの付帯保険には、飛行機遅延/欠航・ロストバゲージ保険はありません。これらの保険も有料カードにしか付いていないものです。これらの保険は、保険金をもらうための条件も厳しいので、私は無くてもいいんじゃないかと思っています。
「でも欲しい!」という人は、↓こちらのページを御覧ください。
飛行機欠航/遅延・ロストバゲージ保険付きカード比較表(20枚以上)
ライフカードでの海外キャッシングはイマイチ
現地ATMで現地通貨を引き出す「海外キャッシング」は、現地の両替所よりもお得に外貨両替できるオススメの方法。ただし、ライフカードで、それをやるのはイマイチです。両替レートの良さではマスターを選んでおけばいいのですが、繰上げ返済に電話代+振込手数料がかかってしまいます。
海外キャッシングでお得なカードは、年会費無料のものがあるので、別に作るべきです。↓こちらでしっかり解説しています。
国際キャッシュカード徹底比較
まとめ
ポイントをまとめると、↓こんな感じです。
●ライフカード学生専用 年会費無料
●竜馬カード 税込1375円 初年度無料
●LiSAカード 税込1375円 初年度無料
●ソードアート・オンラインカード 税込1375円 初年度無料
●ライフカード旅行傷害保険付き 税込1375円 初年度無料
●ライフカードStella(ステラ) 税込1375円 初年度無料
学生なら間違いなく、
ライフカード学生専用がオススメ。
年1回の買い物で年会費無料になるのは↓この3つ。
●竜馬カード(VISA/マスター)
●LiSAカード(VISA/マスター)
●ソードアート・オンラインカード(VISA/マスター)
誕生月3倍などポイントがお得なのは↓この2つ。
●ライフカード旅行傷害保険付き
●ライフカードStella(ステラ)
ライフカードは、こんな人向けのカード
●単身者もしくは結婚しても子供がいない人
●ライフカードでポイントを貯めたい人
●短期旅行者(90日以内)
●カード付帯保険を上乗せしたい人
●早めに保険付帯カードが欲しい人
利用の注意点
付帯保険は1枚だけでは不十分。必ず他カードで上乗せを。
海外キャッシングは別のカードのほうがいい
飛行機遅延/欠航・ロストバゲージ保険は無い
という感じです。保険内容も良く、全体的に見て悪くないカードです。ただし当サイトの総合ランキングでは惜しくも10位以内には入らず。11位〜13位くらいに位置しています。