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●05年2月12日(土)
農村からの女の子
あるマッサージ屋さんで、
女の子と話していました。
今は、中国は旧正月(春節)。
みんな実家で祝うはずなのですが、
こうやって働いている人もいるんです。
ご苦労様なんです。
の「上海人じゃないんだ?」
女「うん。四川省。
知ってる?四川省って?」
の「知ってる、知ってる。
辛い料理と、美人で有名だから(笑)。
今は、旧正月なのに、家に帰らないの?」
女「…うん。家に帰っても、面白くないから。
弟も上海に来てて、働いてるの」
の「へぇ〜、そうなんだ。
上海って、仕事しやすいの?」
女「上海に来ても、なかなか仕事が無くて大変なんだから!
前は、レストランでバイトしてたけど、
月数百元くらいだったし(一万円弱)。
あの仕事は大変だから…今のほうが、まだマシよ。
え?工場の仕事?
う〜ん、工場の仕事も給料はピンキリだからね。
上海でも、高いところも安いところも、あるわ。
でも、学歴が高くないと、全然ダメね。
仕事、全然見つからないから…」
の「やっぱりさ、大学に進学する人って、少ないの?」
女「私の町は、大学に行ける人なんて、いなかったよ。
だって、先生も、高卒だもん」
の「えっ、ほ、ほんとに?!!」
ショックでした…
農村戸籍の人は、都市に出てくることが制限されているとは、
聞いたことがあったので、田舎には、能力のある人が
くすぶっていると思っていたんです。
でも、それは、教育の質が均一な日本の発想であって、
中国の貧しい農村部では、基礎教育自体ができておらず、
それが、また都市部の人と、大きな差を生む…
の「…で、でもさ、やっぱり、最後は故郷に帰りたいでしょ?
四川省で、仕事したいんじゃない?」
女「…ううん。
四川省って、山ばっかりなの。
私の実家のところはね、
仕事やバイトというもの自体が、無いの。
私の町は、みんな農業をしていて、
自分たちで作ったものを、自分たちで食べるだけ。
だから、仕事なんて、無いのよ」
の「えっ…」
今の、この時代に…
そんな生活って…
信じられませんでした。
今も、まだ、信じられません。
学歴もないけれど、仕事もないから、出稼ぎに行くしかない。
そして、賃金の安いバイトをするしかない。選択肢がない。
私、いつも、わからない中国語を
教えてもらうために、持ち歩いているメモ。
そういえば、彼女、
笑いながら、はぐらかして
書いてくれなかったっけ…
ひょっとして…
問題の根は深いです…(涙)。
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