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●05年7月7日(木)
中国「歯ブラシ村」
最近は、工場のコンサルも
やっているというH社長の話。
中国では、工場と言っても、
手作業のところが多い。
そして、製品は、大体、
ひとつの製品を村がかりで
作っていることが多い、とのこと。
この村は、村中で、
髪のゴムばかりを作っている、とか。
そんな中、今回訪れたのは、
「歯ブラシ村」
だったんだそうな。
以前から契約している工場に入る。
棒に植毛していく機械が、勢い良く動いている。
こういう部分は、機械化されているらしい。
で、奥を見つめると…
工員が集まっている。
ん?
「彼ら、何をしているんですか?」
何がおかしいんですか?と案内員。
だって、どう見ても、
工員が一箇所に集まって、歯ブラシを…
た、食べてる…(汗)
製品の歯ブラシを口に入れて、
引っ張っているっ!!
ビックリして、思わず近寄って聞いてみると、
「いえいえ、私たちは、こうして
歯ブラシの毛を整えているのです」
機械で植毛しただけでは、毛が、不ぞろいの部分を
噛み切って整えているのだそうな…
でも、話を聞いてみると、工員たちは、
いたって真面目。
ハサミを買ってもらえないから、
こうしている、と。
でも、さすがに、尋ねずにはいられない。
「そんなふうにしたら、汚いと思わない?
ホテルで、このまま口に入れちゃう人もいるんだよ」
「ええっ?
歯ブラシを使うときは、
熱湯で消毒して使うんでしょ?!」
「・・・」
でも、です。
爆笑して聞いていた、私に向かって、
真面目に説明を続けるH社長。
あのね、のむてつさん、
この歯ブラシ工場の工員さんたちは、
みんな真面目なんだよ。
できた歯ブラシ1個につき、いくら、
という方法で働いているわけだしね。
ただ、彼らは、歯ブラシが置いてある
ホテルに泊まったことがないんだ。
どんなふうに使われているのか、
なんて知らない。
ひょっとしたら、普通のホテルにさえ、
泊まったことがないかもしれない。
でもね、社長は絶対に知ってるはずなんだよ。
社長は知っててやらせてる。
会社が、清潔に作るシステムを作っていないだけ。
清潔に作ることに価値を見出してない、と言うか。
残念だよね…
このような工場を回って
少しずつ変えていくのが、
今のH社長の仕事なんだそう。
非常に参考になる話でした。
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