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3.中国の戸籍制度1
中国の戸籍制度、これは私が中国に来て、
一番驚いたことかもしれません。
履歴書に『民族』の欄があることもかなり驚きましたが、
それ以上です。
今日はその戸籍について書こうと思います。
まず、戸籍について驚いたのは、中国人は何を決めるときも、
「あの人はどこの人か?」ということを気にするということです。
つまり、戸籍によって進学や就職の差別がしっかりと存在すると
いうことです。
例えば、上海以外で生まれた子供が、上海市内の学校に
進学すると多額の寄付金が必要になります。また、大学の
入学試験のとき、上海市内の大学を目指すと、田舎の高校生の
ほうが点を多く取らないと合格できません。就職では、戸籍が
採用・不採用に関係するのは当然、給料の額にも関係する
こともあるようです。
よく聞く言葉に、「あの人は『外地人(ワイディレン)』だから・・・」
というものがあります。『外地人』には、2種類の意味があり、
文字どおり『上海以外の人』を意味するときと、『田舎者』を
意味するときがあります。
後者の場合、日本の『田舎もん』よりも悪い意味で使われる時が
多いように感じます。地域の経済格差がとても大きい中国では、
『出身地が田舎=貧しい、教育が不十分、洗練されていない』
というイメージが強いようです。
でも、面白いのは(←面白いと言うのは不謹慎かもしれません)、
その判断をする上海人が全くそれを差別だと思っていないことです。
私は中国人の友達と、あるファーストフード店に入りました。
たまたま座ったのが窓際の席で、
外にはたくさんの人が歩いていました。
その友人が得意げに言いました。
「私は、歩いている人が上海人かどうかを見分けることができる」
興味を持った私は、何人かについて、「あの人は?」と
聞いてみました。すると、結局、その人の着ている服や日焼けの
仕方などで判断しているんですね。
(中国では、日に焼けている人は、外で働いている肉体労働者
として、低く見られます。私も初めて来たときは、部活動で
真っ黒に焼けた状態で来たので、語学学校内では『変な汚い
奴が来た』と話題になっていたと後で聞きました(笑)。)
でも、私がその友人に「結局、きれいか汚いかで判断してるだけやろ?」
と意地悪っぽく言うと、その友人は、「いや、違う」と認めません。
「しぐさや歩き方も含めてだから、差別的な意味じゃない」
と主張します。
結局のところ、本当にその人が上海人かどうかを
確認する方法は無いので、仕方が無いのですが、
『差別ではない』と主張した後でも、平気で
「日に焼けるような仕事は、上海人は、やらない。」
と言ったりするんです。
私が部屋を借りたときもそういう話題が出ました。
ベッドのマットが無いことに気づき、それを言うと、こういう返事でした。
「あれ?前はあったのに。前にここを借りてた人が田舎の人
だったから、持って行っちゃったんだと思う」
(注:中国では、部屋の中の家具や電気製品は
大家さんの所有物です)
いろんな場面でこういう発言が飛び出すんですよね。
田舎もんでも、ちゃんとした奴はいるし、都会の人でも
変な奴はいると、田舎もんである私は思うんですけどね。
上海人のこういう考え方は、すごくもったいないと思います。
でも、反対に考えると、良い人材がたくさん埋もれている可能性が
あるってことでもあります。チャンスなのかもしれません。
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