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●04年10月25日(月)
「ひとり、なんです」
今日は、上海観光最終日。
兄弟4人プラス甥っ子で、
豫園に行ってきました。
雨がパラついていたことと、
夕方5時ごろで時間が遅い
ということで人は少なめ。
おっ♪これは、あの小籠包が、
そんなに並ばずに買えるかもしれない!
と思い、見に行くと、やっぱり♪
私が順番待ち要員として、
一人、並ぶことにしました。
並んでいると、さっそく後ろに人が。
行列が伸びていきます。
チラッと後ろを見ると、チャイナ服を着た女の子。
どこかのお土産屋さんの子なのかもしれません。
目が合ってしまったので、微笑みかけると、
あちらも、ニコッと♪
列に並んでいると、前に並んでいた人たちが、
アツアツの小籠包を持って、通り過ぎて行くんです。
ハラヘリのむてつ、思わず、視線で追いかけてしまいます(笑)。
すると、「フフフッ」と笑い声。
後ろの女の子でした。
照れ笑いをしながら、会話が始まります。
私「あなたは、いつもここに買いに来るの?」
女「うん。ここは、一階では、お肉の小籠包、
二階では蟹の小籠包が食べれるんですよ。
あ、私は、自分が食べるんじゃないんですけどね。
お肉のは、8元(約110円)で安いけど、私には多すぎて
ちょっと気持ち悪くなっちゃうんです(笑)」
私「ハハハ、そうなんだ。俺は、今日5人で来ててさ。
2人ぶんくらいで十分かな?」
女「5人なら、3人分か4人分は、いると思いますよ!」
私「そう?!へぇ〜、あなたは、ここでの仕事、どのくらいやってるの?」
女「2年です」
私「あなたは上海人?」
女「ううん。安徽省です」
私「え?じゃあ、豫園で働いてる人って、
ひょっとして、上海人は少ないの?」
女「そうですよ。上海人は、あまりいないんですよ」
意外。上海の超有名観光地に、
上海人は、ほとんど働いていないという事実。
調子に乗って、いろいろ聞いてしまいました(笑)。
朝9時から夜9時まで働いていること。
休みは、わりと多く、2日働いたら1日休みであること。
休みの日は、インターネットをやることが多いということ。
自分で料理を作ることなどなど…。
私「あっ、見て見て!あれが俺の弟。
そして姉と妹、そんで、姉の子供。
うちね、4人兄弟なの」
女「そうなんですか!
いいですね〜、兄弟。楽しそう♪」
私「兄弟は、いないの?」
女「はい。私は、ひとりなんです」
私「そっか、寂しいねぇ…。
じゃあ、お父さんお母さんは?
上海に来てるの?」
女「いえ、いませんよ」
私「じゃあ、安徽省にいるんだ…。寂しがってるんじゃない?
一年に何回くらい田舎に帰るの?」
女「帰らないんです…」
私「え?!
お父さんお母さんが寂しがるじゃん!」
女「だから…いないんです」
私「へ?」
女「いないんです。私、ひとりなんです。
父と母のこと、知らなくって」
私「・・・」
女「いえいえ、中国では結構いるんですよ、そういう子供。
お父さんお母さんがいなくて、他の人に育ててもらって…。
そんな、そんな、大丈夫ですよ!
最初から一人なので、別に誰もいなくても寂しくないんです。
ひとりだから気楽なことって、あるでしょう?」
ひとりだから気楽って…
お気楽日本人の俺なんかが言ってることと、
全然意味違うじゃん…
女「あ、ほらほら、もうすぐあなたの番ですよ!
3つ買うんですね。おばちゃんっ、この人、3つ!
あ、でも、お箸は4つ、つけてあげてねっ!!」
私「え?…あ、ありがとう…」
女「私、あっちのお茶屋さんで働いてるんです。
来てくれたら安くしてあげますからっ♪
あ、来ましたよ、小籠包3皿。
持てます?手伝いましょうか?」
私「いいよ、いいよ、そんなの!仕事中でしょ」
女「そうですね(笑)。
私のも来ました。じゃあ、また!」
・
・
(軽く放心状態)
・
・
おかしい、おかしい、おかしい、おかしいっ!!!
はぁ〜あ!!
もう〜、何なんでしょうね、中国人って。
優しくて…この強さ。
なんか、もう、申し訳なくて…。
そのあと、行っちゃいました、
彼女のお茶屋さんに。
そこでも、また彼女は、
丁寧に試飲させてくれて、
ずっと笑顔で…
家に帰ったあと、彼女から届いたメール。
「今日はごめんなさい。
あんまり安くしてあげられなくて。
私の店じゃないから、仕方なくて…。
次来たときに、また安くしてあげますから、
それで許してくださいね!」
・・・・(涙)。
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