ハワイ旅行で買い物やレストランはカード払いが得?ドル現金が得?
ハワイ旅行へ行くときに、買物やレストランでの支払いって、カード払いが得なのでしょうか?米ドル現金がお得なのでしょうか?
カード払いなら海外支払い手数料が取られます。でも、ドル現金だと外貨両替に手数料がかかりますよね(両替レートへの上乗せも)。一方で、カード払いならポイントがもらえたり、割引があったりもします。
2018年5月に現地調査してきた結果をふまえ、
●コスト面 どっちが安い?
●特典面 どっちが得?
●安全面 どっちが安心?
以上、3つの観点から考えてみたいと思います。
Contents
コスト面:ドル現金支払い
まずは米ドルでの現金払いのときのコスト。
2018年5月のときに、外貨両替方法で33の方法を比較したデータから見ると、上乗せは↓こんな感じでした。(%は、両替金額に対しての割合)
●日本の米ドル宅配サービス 2〜5%
●日本の空港でドル両替 1.4〜1.6%
●ハワイの街の両替所 1.8〜4.5%
最安のところでも、10万円を両替すると1400円くらいは取られる計算になります。
う〜ん、高い(涙)。
でも、実は、外貨両替は現地ATMを使うと安くなります。
一番オトクなセディナカードでATM引き出しし、3日後に繰り上げ返済した場合、
●セディナカードで現地ATM引き出し&3日後繰上返済
0.2%
↑これなら10万円分引き出したとしても、コストは200円。
現金だと、最安の方法は0.2%。さあ、カード払いは、この0.2%よりもお得になるのでしょうか?!見てみましょう。
コスト面:海外カード払い
海外カード払いは基本1.6%〜3%の海外ショッピング手数料がかかる
普通、日本ならカード払いで一括払いなら手数料はかかりませんよね。でも、海外では手数料がかかります。覚えておいてください。海外ではカードの一括払いでも手数料がかかります。
この手数料は「海外ショッピング手数料」と呼びます。「ショッピング手数料」という名前ですが、買い物以外のレストランなどでの支払いでも取られます。ここでの「ショッピング」は「キャッシングではないカード利用」という意味で使われています。
海外ショッピング手数料は、カード会社と国際ブランド(VISAとかJCBとか)によって、↓このように変わります。
カード会社別 海外ショッピング手数料
↑地味に結構取られていますよね(涙)。
最近は、クレジットカードのポイント還元率が1%あれば「高還元率カード」と呼ばれます。でも、海外でのカード払いにおいては、実は、還元率1%のカードでもマイナスになることが多いわけです。
海外用プリペイドカードは特に悪い。手数料約4%
上の表の下のほうにありますが、「キャッシュパスポート」などの海外用プリペイドカード(チャージして使うカード)はどうでしょうか。
実は、海外用プリペイドカードは、基本的にもっと多くの手数料が取られます。4%以上取られることが多いので、おすすめしません。
手数料プラス、両替レートへの上乗せ
カード払いの場合のコストは、海外ショッピング手数料だけではありません。
それ以外のコストは「両替レートへの上乗せ」です。両替レートは、VISA/JCB/マスター/アメックスなど、国際ブランドが決めており、そのレートには上乗せがされています。
↓これは2018年4月の米ドルのレート上乗せの調査結果です。
●JCB ほぼ0%
●マスター 0.12%
●VISA 0.16%
●アメックス 非公開
↑この上乗せ分を、海外ショッピング手数料に加えたものが、カード払い時の総コストになります。
例
●楽天カードJCB 1.6%+ほぼ0%=1.6%
●エポスカードVISA 1.63%+0.16%=1.79%
●イオンカードmaster 1.6%+0.12%=1.72%
↑これらでは、「最安が0.2%である現金払い」に全く勝てませんね。。。
手数料が非常に少ないソニー銀行のデビットカード
では、カード払いは、現金払いにボロ負けなのでしょうか?
いえ、実は、違います。
↑上の表の一番上に、海外ショッピング手数料が「ゼロ」という奇跡のようなカードがあります。それがソニー銀行のデビットカード「ソニーバンクウォレット」です。
このカード、米ドルでのカード払いでは最強のカードです。
ソニーバンクウォレットは、両替レートはソニー銀行の独自レートが使われるのですが、それがまた激安。1ドルにつき0.15円の両替手数料です。%に計算すると、1ドル110円の場合、0.15÷110=0.00136、つまり約0.14%の上乗せ。
つまり、ソニーバンクウォレットなら、総コスト0.14%で、米ドルカード払いができるわけです。
ドル現金払い最安でも手数料0.2%でしたから、それと比較してもカード払いの勝ちということになりますね。
ソニーバンクウォレットに関しては、↓こちらの記事で詳しく解説しています。
参考記事:ソニー銀行のデビットカードが海外で最強である3つの理由
カード払いがお得なのはコスト面だけではありません。次に特典面で見てみましょう。
特典面
現金払いでは特典はない
ドルでの現金払いの場合、特典はもらえません。この部分で、現金払いは大きく負けています。
一方、カード払いだと、いろいろな特典が付きます。ハワイは特にJCBが力を入れているので特典が豊富。
詳しく見てみましょう。
学生なら「学生専用ライフカード」がおすすめ。5%キャッシュバック
海外でカード払いをすると、キャッシュバックしてもらえるカードがあります。
一番すごいのは「学生専用ライフカード」。海外でのカード払い分を5%キャッシュバックしてくれます(ただし登録が必要)。5%は大きいですよね。ライフカードは海外ショッピング手数料で約2%が消えてしまいますが、それでも十分お得です。
「海外ショッピング手数料+レート上乗せ-5%キャッシュバック」でトータルを計算してみると、↓こうなります。
●VISA 2%+0.16%-5%=-2.84%
●master 2%+0.12%-5%=-2.88%
●JCB 1.63%+0%-5%=-3.37%
↑手数料を上回ってキャッシュバックがあるので、海外でカード払いするたびに約3%得するという結果になります。
JCBカードはハワイでは必須。ラウンジやトロリー無料などの特典豊富
ハワイ旅行へ行くなら、1枚は、JCBカードは持っておくべきです。
「海外では使えない」と言われがちなJCBなのですが、ハワイは例外。JCBはハワイにかなり力を入れているので、ハワイではJCBは超絶便利。多くの店で使えますし、特典や優待/クーポンが他のカードに比べて圧倒的に多く、お得です。
↑こんなに特典のあるカードは他にないですよね(笑)。JCBさんのハワイへの力の入れようがわかります。
クーポンは昔は、冊子だけでしたが、今は、アプリでもゲットできます。
↑上記の特典は、詳しくは、JCBのアプリ「JCBハワイガイド」と「JCB海外優待たびらば」を入れると、全てわかりやすく説明されています。
安全面
現金の紛失/盗難は海外旅行保険の対象外
私も海外でカバンごと盗まれたことがあるのですが、スマホやデジカメは保険金で補償されましたが、現金は一円も戻ってきませんでした(涙)。
現金の紛失や盗難は、海外旅行保険の対象外。盗まれたりしても、何も補償されません。これが現金が一番怖いところですね。
クレジットカードは止めることができる
クレジットカードの場合は、無いことに気づいたら、すぐに止めれば、悪用されることを未然に防ぐことができます。
また、悪用されたとしても、カード会社に相談すると悪用された分の支払いを不要にしてくれることが多いです。
JCBカードなら即日、緊急海外専用カード発行可能
「でもクレジットカードは盗まれたら、それ以降、買い物できないじゃん」と思う人もいるかもしれません。でも、その点、JCBなら大丈夫。
JCBが発行しているカードなら、ワイキキのJCBプラザラウンジに連絡すれば、その日のうちに代わりのカード「緊急海外専用カード」を発行してもらえるからです。
※ただし、この「緊急海外専用カード」は、あくまで臨時のカードで使える期限が決まっています。日本帰国後に、正式なカードの再発行手続きが必要です。
カードには海外旅行保険付きもある
あとは、みなさんご存知かと思いますが、クレジットカードには海外旅行保険が付帯しているものが多くあります。これも、カードを持つメリットの一つですよね。年会費無料のカードでも、なかなか良い海外旅行保険の内容のカードもありますしね。
上でカード付帯保険のことを少し書きましたが、ハワイの医療費は、全世界的に見ても最高に高いレベルです。保険会社の過去データなどを見ると、治療費用の補償限度額で最低1000万円は欲しいところ(参考記事:ハワイの医療費)。なので、できれば、有料保険に加入していくことをオススメします。
カード選びのポイント
では、具体的に、ハワイ旅行にどのカードを持っていくと良いのか、ここで考えてみます。
カード選びのポイントは3つ。
●①カード払い用、②ドル現金用、③特典用、の3枚持ちが理想
●レートが良いのは、JCB、マスター
●JCBは必須。特典と安全面から
快適なハワイ旅行を考えると、①カード払い、②外貨両替、③特典利用、3つの場面全てで、お得になるカードが違うので、3枚準備するのが理想です。
で、もちろん年会費は安いに越したことはないので、できるだけ年会費無料のカードを選ぶようにします。
あと、もう一点、重要なことを忘れていました。↓これです。
自転車レンタルやレンタルwifiを利用するときの注意
海外旅行へ行く人には、楽天カードやエポスカードが人気ですが、これらのカードの付帯保険では、なんと、レンタル品の盗難は保険の対象外。これらのカードは、引受保険会社が三井住友海上だからです。
なので、レンタル品を使う予定がある人は、別カードを持つことをオススメします。
その点で、JCBカードはオススメ。引受保険会社が損保ジャパン日本興亜で、レンタル品の盗難もちゃんと保険でカバーしてもらえます。
年会費無料のJCBカードは3枚。おすすめは「JCB CARD W」
JCBカードをこれから一枚作るなら、年会費無料のほうが負担が少ないですよね。年会費無料のJCBカードは今は3種類。おすすめは「JCB CARD W」です。ただし、「JCB CARD W」は39歳以下しか申し込めないので、40歳以上の人は、JCB EITがおすすめです。
3枚を比較すると、↓こんな感じです。
年会費無料のJCBカード比較
↓青が良い点。赤が悪い点。JCB W |
JCB EXTAGE(エクステージ) | 募集終了 |
||
(申込の) 年齢対象 |
18〜39歳 | 18〜29歳 | 18歳以上、上限なし | |
年会費 | 本会員 | 無料 | ||
家族カード | 無料 | |||
ETCカード | 無料 | |||
年齢を過ぎたら | 40歳を超えても利用可能 | 30歳を超えた最初の更新時にJCB一般カードに自動切り替え | ー | |
早期解約ペナルティ | なし | 5年以内の退会はカード発行手数料2000円(税別) | なし | |
カード種類 | 普通カード | 普通カード | リボ払専用カード(上手な使い方) | |
海外旅行保険 | 条件 | 利用付帯 | 利用付帯 | 自動付帯 |
治療費用 限度額 |
100万円 | |||
支払い | キャッシュレス診療可能 | |||
発行日数 | 最短3営業日 | |||
還元率 | 基本 | 1% | ●発行〜3ヶ月 1.5%(海外2%) ●4〜12ヶ月 0.75%(海外1.25%) ●1年以降 0.5%(海外1%) /年20万円以上利用なら翌年度0.75%(海外1.25%) |
1% |
JCBスターメンバーズ | × | × | ○ 年50万円以上利用で翌年度は還元率1.1%に |
|
セブンイレブン | 2% | 2% | 1% | |
amazon | 2% | 2% | 1% | |
スタバカード入金 | 5% | 5% | 1% | |
買物保険 | 年100万円 | |||
紙の明細書 | × | ○ | × | |
海外旅行時の臨時増額 | ○ | ○ | × | |
詳細 | 詳細ページ | 詳細ページ | 詳細ページ |
↑こうして見ると、やはり「JCB CARD W」が一番欠点も少なく、還元率も安定して良いことがわかりますよね。「JCB CARD W」は最近出たカードなので、後出しジャンケン的に内容が良くなっています。
ハワイ旅行おすすめカード組み合わせ
すべての情報をふまえ、おすすめカードの組み合わせを考えてみました。↓こんな感じ。
一般向けおすすめカード
年会費無料。ドルでのカード払いコストが0.14%しかかからないのは文句ナシのナンバーワンカード
②ドル現金用:セディナカード
年会費無料。外貨両替最強カード。現地ATMでのドル引出し&繰上返済でコスト0.2%
③特典用:JCB Wカード
年会費無料。ワイキキで即日再発行可。ただし39歳以下限定発行のカードなので、40歳以上の人はJCB EITカードがおすすめ。
学生向けおすすめカード
年会費無料。海外カード払いで5%キャッシュバック(実質3%の得)。
②ドル現金用:セディナカード
年会費無料。外貨両替最強カード。現地ATMでのドル引出し&繰上返済でコスト0.2%。学生で自分の名前でキャッシング枠ありで作れなかったら、まず親に作ってもらい、その家族カード発行でもOK。
③特典用:JCB Wカード
年会費無料。ワイキキで即日再発行可。39歳以下限定発行のカード。
※学生で収入がなく、カードが作れるかどうか不安な人は、↓この記事を参考にしてみてください。
最後に
ハワイ旅行での、現金支払いとカード払いを比較してみたところ、結局、コスト面、特典面、安全面の3つ全てにおいて、現金よりカードのほうが良い、という結論になりました。
別の国だと、また違うかもしれませんが、とりあえず、ハワイではカードを使ったほうが良いことは間違いありません。
まあ、カード払い以外でも、ホテルのチェックイン時のデポジットでカードが使えたり、レンタカーでの身分証の代わりになったりと、便利なので、準備しておくに越したことはないですよね。
上手に使って、ハワイ旅行を快適に楽しんできてくださいね!ではでは。