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三井住友VISAクラシックAカード海外旅行保険の注意点←海外生活者の観点から

 2013/06/06 個別解説 ま行(まみむめも)
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三井住友クラシックAカード
三井住友クラシックAは、海外旅行保険はまあまあレベル。でも年会費無料条件の改悪が痛い

※三井住友クラシックAは、2021年1月31日で新規募集を終了しました。残念。

三井住友VISAクラシックAカード(以下、三井住友クラシックAと呼びます)に付帯する海外旅行保険は、一番重視すべき項目である「ケガ病気の治療費用の上限額」が100万円と、まあまあレベル。でも、今まで簡単にできた年会費無料技が改悪されたので、あまりおすすめではなくなりました(涙)。

詳しく解説していきます。

※ここは、「三井住友クラシックA」の解説ページです。「A」無しの「三井住友VISAクラシック」は保険内容も全然違うので、↓こちらの別ページで解説しています。

まず結論

三井住友クラシックAの海外旅行での評価について、結論(ポイント)をまとめておきます。

三井住友クラシックAの良いところ

海外旅行保険はまあまあレベル(疾病治療費上限100万,傷害治療費上限100万、比較表20位くらい)
リボ登録で簡単に年会費無料改悪。
 ※年会費無料条件の改悪の詳細はこちら。
保険が自動付帯(海外へ行けば自動で保険が有効に)
キャッシュレス診療OK
カード発行まで早い(最短3営業日)
顔写真付カード可能(=盗難に強い)
留学にも使える(英文の付保証明書を発行可能)
ショッピング保険付き(カードで買った商品に保証)

三井住友クラシックAのダメなところ

一枚だけでは海外旅行保険は不足
空港ラウンジは使えない
海外キャッシングは良くない
家族の保険はカバーできない(18歳以上なら家族カードでカバー可能)
90日以上の旅行には使えない
飛行機遅延/欠航・ロストバゲージ保険は無い

三井住友クラシックAは、こんな人向け

●単身者、子供がいない夫婦、子供と一緒に海外へ行く予定が無い人
●短期旅行者(90日以内)
●カード付帯保険を上乗せしたい人
●不正利用されづらい顔写真付きカードが欲しい人

下にそれぞれ解説していきます!

三井住友クラシックAの海外旅行保険の補償額(補償限度額)

保険は自動付帯で、期間は最長90日。
傷害死亡/後遺障害 300万(2000万)
傷害治療 100万 (1回のケガにつき)
疾病治療 100万(1回の病気につき)
賠償責任 2500万(1回の事故につき)
携行品損害 20万 (1旅行/1年でリセット)
救援者費用 150万(1旅行/1年でリセット)
飛行機遅延/欠航 なし
ロストバゲージ なし
※( )内の数字は、旅行の交通費などのカード払い時の額
※引受保険会社は、三井住友海上

カード付帯の海外旅行保険を選ぶとき、一番重要なのは、一番使う確率の高い、病気ケガの治療費用の補償額です。それが三井住友クラシックAでは、上限100万円です。100万円は悪い額ではないのですが、これだけで海外へ行くのは、保険金不足が心配。必ず他の保険付帯カードと一緒に持っていくようにしてください。

三井住友クラシックAの海外旅行保険は自動付帯なので上乗せに便利

上乗せの解説の前に、一つ説明しておきたいのが「自動付帯」について。カード付帯保険の条件には二種類あります。

①自動付帯:海外へ行くと自動的に保険が有効になる
②利用付帯:海外旅行の交通費などをカード払いすると保険が有効になる

自動付帯と利用付帯の比較

三井住友クラシックAは自動付帯なので、海外に行けば自動的に保険が有効になります。自動付帯で手間いらずなので、保険を上乗せするのにも便利です。

三井住友クラシックAに、プラスどれだけで海外旅行保険は十分か?

ハッキリ言えば、三井住友クラシックAの、1枚の保険だけでは足りません

足りるか足りないか、で問題となる項目は、

●疾病・傷害治療費用の額
●救援者費用の額

の2つです。その中でも疾病・傷害治療費用は、風邪や腹痛でも使う可能性があり、一番使う確率が高いので最重要。

その治療費用で、必要額を考えてみると、大雑把な額ですが↓こんな感じになります。

必要最低限の医療費とカード枚数
アジア 300〜500万⇒カード2,3枚
(台湾300万、香港400万、シンガポール500万)
ヨーロッパ 400〜600万⇒カード2,3枚
オーストラリア 400万⇒カード2枚
アメリカ(ハワイ含む) 1000万以上⇒カード5枚
(グアム・サイパンは400万くらい)

という感じです。なので、三井住友クラシックA1枚の付帯保険だけでは「アジアでも保険金が不足する心配アリ」というレベルということがわかりますね。ですので、他のカード付帯保険も使って上乗せする必要があります。上乗せについては、↓次に、説明します。

足りない分は、他のカード付帯保険との合算でカバー

クレジットカード付帯海外旅行保険に他の保険を上乗せ

三井住友クラシックAだけの付帯保険で足りないので、他の保険付きクレジットカードを持ち、保険を上乗せさせます。

海外旅行保険付きのクレジットカードを2枚以上持っていた場合は、それぞれの項目の補償限度額が合算されるのです!(ただし傷害死亡/後遺障害の項目は合算されない)

具体例で見てみましょう。三井住友クラシックAに、比較表1位のエポスカード(VISA)で上乗せするとします。

↓表で見ると、補償額はこんな感じに合算されます。

三井住友VISAクラシックAカード
三井住友クラシックA
エポスカード
エポスカード
合算結果
保険期間 90日 90日 90日
条件 自動付帯 自動付帯    
傷害死亡
/後遺障害
300万
(2000万)
500万 500万
(2000万)
傷害治療
費用
100万 200万 300万
疾病治療
費用
100万 270万 370万
賠償責任 2500万 2000万 4500万
携行品損害 20万 20万 40万
救援者費用 150万 100万 250万
  エポスカード詳細    

※( )内の数字は、旅行の交通費などをカード払い時の額
※「傷害死亡/後遺障害」の項目だけは合算されず、高い金額のほうが上限になる。

↑この合算後の額なら、アジア旅行なら、一応、安心できますね。もう少し保険金があったほうが安心という人は、保険付帯カードをさらにもう一枚作っておくと、さらに上乗せになります。合算&必要な保険額に関しては、↑こういう感じで考えてください。

ちなみに、合算させる目的でカードを選ぶなら、保険が自動付帯のカードのほうが余計な手続き不要なのでラクです。

三井住友クラシックAは、国際ブランドをVISAかマスターで選べます。例えば、一枚をエポスカード(VISA)とすると、三井住友クラシックAはマスターを選んでおくと、海外で使える幅が広がります。なぜなら、海外ではVISAしか使えない店や、マスターしか使えない店、などがあるからです。

上乗せ用の年会費無料や年会費の安いカードを探すなら、こちらの比較表から探してみてください。国際ブランドもわかるようにしています。⇒クレジットカード海外旅行保険比較表(80種以上)

三井住友クラシックAのその他の評判の良い特典

三井住友クラシックAの、その他の評判が良い特典を見てみましょう。

年会費を無料にする技 ←改悪!!

三井住友VISAカードには、実は年会費無料にする技があります。それは、すべてをリボ払いにする「マイ・ペイすリボ」に設定し、年に1回買物利用することです。↓これらの三井住友カードは全て年会費を無料にできます。

●クラシックAカード ⇒年会費1500円が無料に
●アミティエカード ⇒年会費1250円が無料に
●クラシックカード ⇒年会費1250円が無料に

でも、リボ払いだと利息がたくさんかかるのが心配ですよね。それが、実は、この三井住友カードには、リボ払い手数料を回避する技があるのです。

・・・と書いていたのですが、残念なが改悪されてしまいました。今後は、「年に1回買物利用」だけではダメで、「年に1回、リボ払手数料の支払い」が必要になります。

具体的には、「マイ・ペイすリボに設定し、1年に1回以上、リボ払い手数料が発生する額以上(最低でも1万円より上)をカード払い」してやっと年会費無料になります。

年会費無料条件の改悪に関しては、こちらで解説しています。⇒[改悪]三井住友VISAカードの年会費無料の条件がリボ払い必須に(涙)

三井住友クラシックAはキャッシュレス診療OK

キャッシュレス医療サービスの仕組み

大都市限定になりますが、 三井住友クラシックAの付帯保険では、キャッシュレス診療が可能です。

キャッシュレス診療とは、「キャッシュレス・メディカルサービス」とか、「医療費キャッシュレスサービス」だとかの呼び名があるのですが、すべて同じです。要は、「現地の病院にかかったときに、保険会社が直接、病院に支払いをしてくれて、自分で支払いをしないで済む」というサービスです。

昔は、このサービスが無く、現地の病院では一度自分で支払いをし(立て替え払いをし)、その後、カード会社(保険会社)に領収書などと一緒に申請をする、という面倒な手続きが必要でした。その面倒な手続きが、三井住友クラシックAでは不要になる、ということです。

※最近のカード付帯保険は、ほぼ9割くらいの保険付帯カードが、キャッシュレス診療可能になっています。

ただし、キャッシュレス可能なカードでも、保険会社との提携病院がない場所(たとえば田舎など)では、キャッシュレス診療は不可能で、まず自費で立替をして、それから保険金申請手続が必要です。

キャッシュレス診療の使い方のコツ

私も上海滞在時代や海外旅行で何度か使ったので、キャッシュレス診療の使い方のコツを少し書いておきます。それは3つ。

キャッシュレス診療利用の3つのコツ
●体調が悪くなるかも、という段階で提携病院を聞いておく
●いきなり病院に行ってはダメ。カード会社に電話して病院を手配してもらうこと
●土日祝、年末年始など、カード会社が休みの日はキャッシュレス不可

いくら大都市でも、すべての病院が保険会社の提携病院であることはありません。もし飛び込みで病院に行ってしまうと、提携病院ではない場合、キャッシュレス診療サービスは使えないことになります。

なので、まずは提携病院がどこの病院なのか、を調べておく。提携病院が近くにないこともあるからです。そして、実際に病院に行きたくなったら、カード会社に電話して病院を予約してもらう。そうすれば確実にキャッシュレス診療をしてもらうことができます。

※以前は「健康なうちに提携病院を保険会社に聞いておくと安心ですよ」と読者さんにはアドバイスしていたのですが、2016年7月と8月の調査で、いくつかの保険会社で提携病院を教えてもらうのを断られました(涙)。理由はここでは割愛しますが、「本当に体調の悪いときしか提携病院を教えてもらえない」ということがあることは覚えておいてください。

キャッシュレス診療はカード会社に会員確認が必要

そして、3つ目のポイント、「土日祝、年末年始などはキャッシュレス診療不可」について。キャッシュレス診療のためには、保険会社は「その人がカードの持ち主だ」という確認が必要です(上の図の①')。普通は、その確認は1、2時間で済みます。ですが土日祝などはカード会社が休みで確認が取れません。だからキャッシュレス不可となってしまうのです。覚えておきましょう。

三井住友クラシックAの保険は留学にも使える(保険の付保証明書を発行可能)

外国のビザ取得や、留学するときに、カード付帯保険の付保証明書(カードに保険が付いていることの証明書)の提出が必要な場合があります。

三井住友カードでは、英語の付保証明書も発行できるので、留学にもバッチリ使えます。

※三井住友クラシックAは、2021年1月31日で新規募集を終了しました。残念。

ショッピング保険は年間100万円まで。条件あり

三井住友クラシックAには、「お買物安心保険」というショッピング保険(動産総合保険)も付いています。保険金の限度額は年間100万円まで。三井住友クラシックAでカード払いした商品を、購入日から90日間、盗難・破損などの偶然な事故によって被った損害を補償してくれます(自己負担3000円。スマホは対象外)。

たとえば、「買ったばかりのカメラを旅先で落としてこわしてしまった!」などの場合、保険金がもらえます。

ただし、三井住友クラシックAのショッピング保険には条件があり、「リボ払い・分割払い(3回以上)のご利用のみ対象」となっているのが少し残念です。

※三井住友クラシックAは、2021年1月31日で新規募集を終了しました。残念。

三井住友クラシックAのイマイチなところ

三井住友クラシックAの短所というか、足りない部分も書いておきます。

空港ラウンジは使えない

三井住友クラシックAは、年会費無料の一般カードなので、残念ながら空港ラウンジは使えません。空港ラウンジが使いたい人は、年会費1万円以上のカードに申し込んでください。ちなみに、三井住友クラシックAにはプライオリティパスも付いていません。

子供の保険はカバーできない(家族特約ナシ・家族カードは発行可)

三井住友クラシックAの付帯保険は、あくまでカード会員のみが対象。家族の保険もカバーする「家族特約」は付いていません。ですので18歳未満の子供がいる場合は、有料保険に加入するか、家族特約つきカードを別に作る必要があります。(家族特約について詳しくはこちら)

ただし、三井住友クラシックAは、家族カードを年550円で発行できるので、18歳以上の家族は、家族カードを作れば、カード会員と同じ保険をもらえます。

飛行機遅延/欠航・ロストバゲージ保険は無い

三井住友クラシックAの付帯保険には、飛行機遅延/欠航・ロストバゲージ保険はありません。これらの保険も有料カードにしか付いていないものです。これらの保険は、保険金をもらうための条件も厳しいので、私は無くてもいいんじゃないかと思っています。

「でも欲しい!」という人は、↓こちらのページを御覧ください。
飛行機欠航/遅延・ロストバゲージ保険付きカード比較表(20枚以上)

三井住友クラシックAでの海外キャッシングはイマイチ

現地ATMで現地通貨を引き出す「海外キャッシング」は、現地の両替所よりもお得に外貨両替できるオススメの方法。ただし、三井住友クラシックAで、それをやるのはおすすめできません。おすすめできない理由は1つ。「繰上げ返済に電話代+振込手数料がかかる」という理由です。お得に外貨両替するには繰上げ返済は必須です。

海外キャッシングでお得なカードは、年会費無料のものがあるので、別に作るべきです。↓こちらの別サイトでしっかり解説しています。
国際キャッシュカード徹底比較

まとめ

ポイントをまとめると、三井住友クラシックAは、↓こんなカードです。

三井住友クラシックAは、こんな人向けのカード
●単身者、子供がいない夫婦、子供と一緒に海外へ行く予定が無い人
●短期旅行者(90日以内)
●カード付帯保険を上乗せしたい人
●不正利用されづらい顔写真付きカードが欲しい人
利用の注意点
一枚だけでは海外旅行保険は不足
海外キャッシングは良くない
家族の保険はカバーできない(18歳以上なら家族カードでカバー可能)
90日以上の旅行には使えない
飛行機遅延/欠航・ロストバゲージ保険は無い

という感じです。言ってみれば、「単身者向けの保険上乗せカード」ですね。

ぜひ、上手に使いこなしてくださいね!

※三井住友クラシックAは、2021年1月31日で新規募集を終了しました。残念。

他の三井住友カードとの比較を見たい方は、↓こちらの記事をどうぞ。

ライター紹介 ライター一覧

のむてつ

のむてつ

元高校教師。公務員を辞め、上海に渡り起業。上海生活7年(現在日本)、国際結婚歴17年(2007年〜)、海外ビジネス歴21年(2003年〜)。もともと自分のために調べ始めたカード付帯保険ですが、ブログでまとめるようになって20年(2004年〜)。2024年末で、読者からいただいた相談数が1,400件を超えました。今も海外滞在者の役に立つよう、情報を集め続けています。

2019年6月 マレーシアナビ カード保険セミナー
2019年6月 マレーシア在住者向け勉強会
2018年8月 マレーシアナビ カード保険セミナー
2018年8月 マレーシア在住者向け勉強会
2018年8月 カード保険勉強会@ペナン島
2018年4月 マレーシアナビ カード保険セミナー
2017年10月 マレーシア在住者向け勉強会

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