三井住友VISA ゴールド/プライムゴールドの海外旅行保険の注意点

三井住友VISAゴールドとプライムゴールドの海外旅行保険は、ゴールドカードの中でもトップを争うレベルのおトクさ。保険は非常に充実しており、おすすめのカードです。
比較表おすすめ1位の「セゾンゴールドアメックス」(年会費1万円)と比較すると、↓こんな感じ。
海外旅行保険の補償額ではセゾンゴールドアメックスの勝ち(特に家族特約の保険で)、
年会費では三井住友VISAゴールドは年会費4000円まで下げる方法がある、
20代なら三井住友VISAプライムゴールドが絶対おすすめ。年会費1500円まで下げられる
という感じで、保険内容を取るか、コストの安さを取るか、という感じですね。(下で詳しく比較します)。 保険内容よりも、年会費の安さを重視する場合は、三井住友VISAゴールド/プライムゴールドがおすすめです。
Contents
三井住友VISAゴールド/プライムゴールドは、こういう人向け
●家族の保険もカバーする「家族特約」付きのカードは欲しいが、年会費1万円はキツイ人。家族の保険の補償額を少し少なくしてもいいから年会費5000円くらいまで抑えたい、という人
●自分と配偶者、子供も含めて、海外へ行く機会が多い人
●子供が海外留学(3ヶ月以内)へ行く人
●ゆくゆくはプラチナカードを持ちたい人
三井住友VISAゴールドとプライムゴールドの違い
ゴールドとプライムゴールドの違いは、年齢と年会費だけです。20代ならプライムゴールド(年会費5000円税抜)。30代ならゴールド(年会費1万円税抜き)、というように自動的に分かれ、ユーザー側に選択肢はありません。
ですので、下の解説では、ゴールドカードをメインに解説しますが、20代の方はプライムゴールドの内容も同じだと思って読んでください。
こういう人には向かない
こういう人には、三井住友VISAゴールドは向いていません。他のカードをおすすめします。
●家族の保険は、できるだけ多く欲しい人
⇒家族の治療費用限度額がゴールドカード最高の300万円である、セゾンゴールドアメックスをおすすめします。
●年会費無料のカードを探している人
⇒年会費無料カードはこちらへ
●海外キャッシングでお得なカードが欲しい人
⇒海外キャッシングでお得なカードはこちらへ
海外旅行保険の補償額
三井住友VISAゴールドと、プライムゴールドの海外旅行保険は、補償額で見ると、非常に良いです。5段階評価で言えば、最高評価の「5」です。ただし、家族に対する補償額は少し減ります(平均から考えれば十分高いですが)。
本人補償額
傷害死亡/後遺障害 1000万(5000万)
傷害治療費用 300万
疾病治療費用 300万
携行品損害 50万
賠償責任 5000万
救援者費用 500万
※( )内は、交通費などをカード払いした場合の額
家族特約対象者の補償額
傷害死亡/後遺障害 1000万
傷害治療費用 200万
疾病治療費用 200万
携行品損害 20万
賠償責任 5000万
救援者費用 200万
年会費無料カードの中で、一番、海外旅行保険が充実しているカードで、治療費用が200万円のレベルです。そのことを考えると、三井住友VISAゴールドの治療費用は300万と高く、家族の治療費用も200万円なので、付帯保険の充実度が、よくわかりますね。
参考記事:ゴールドカード海外旅行保険比較表
三井住友の家族特約は、配偶者は対象外。同居の親もダメ。19歳未満の家族のみ対象。
三井住友の家族特約は、家族特約の範囲が狹く、↑このように19歳以上の家族は、家族特約対象外です。つまり家族特約というよりも「子供特約」と呼べるもの。
三井住友VISAゴールドの家族特約の詳細は、↓こうなっています。
三井住友VISAカード公式サイトより
家族特約 サービス内容
対象
ゴールド、プライムゴールド、エグゼクティブカード本会員の以下に該当するご家族の方が対象となります。
<対象となる家族の範囲>
1. 本会員と生計を共にする19歳未満の同居の親族
2. 本会員と生計を共にする19歳未満の別居の未婚の子親族とは6親等以内の血族または3親等以内の姻族となります。ただし、以下の条件を満たす方となります。海外旅行の目的をもって住居を出発した時点において、上記1~2に該当する親族であること。(例:旅行出発後出産されたお子様などは対象となりません。)
事故発生時、発病時または費用発生時において、上記1~2に該当する親族であること。ただし、「19歳」の判断基準は、家族特約対象者が海外旅行の目的をもって住居を出発した日時点の年齢により判断します。家族特約は本会員と生計を共にしていることが前提となりますので、同居の親族であっても、お勤めをされている家族の方などの場合は家族特約の対象とならない場合がございます。
家族で海外旅行へ行くときは家族カードが必須
家族特約に配偶者が入っていないので、海外へ家族旅行へ行くときは、↓この図のように、19歳以上の家族は家族カードを発行して、家族カードに付帯する保険でカバーすることが必要です。
三井住友VISAゴールドの場合、家族カードは一枚目は年会費無料。2枚目以降は、年1,000円の年会費がかかります。
保険条件は自動付帯
付帯する海外旅行保険は、自動付帯なので、海外へ行けば自動的に保険が有効になります。これは、カード会員である自分だけではなく、家族カード会員、家族特約対象者も同じ条件です。
ですので、自分が同行しない、子供だけの海外短期留学などでも、保険は有効になります。
三井住友VISAゴールドはキャッシュレス診療OK
大都市限定になりますが、三井住友VISAゴールドの付帯保険では、キャッシュレス診療が可能です。
キャッシュレス診療とは、「キャッシュレス・メディカルサービス」とか、「医療費キャッシュレスサービス」だとかの呼び名があるのですが、すべて同じです。要は、「現地の病院にかかったときに、保険会社が直接、病院に支払いをしてくれて、自分で支払いをしないで済む」というサービスです。
昔は、このサービスが無く、現地の病院では一度自分で支払いをし(立て替え払いをし)、その後、カード会社(保険会社)に領収書などと一緒に申請をする、という面倒な手続きが必要でした。その面倒な手続きが、三井住友VISAゴールドでは不要になる、ということです。
※最近のカード付帯保険は、ほぼ9割くらいの保険付帯カードが、キャッシュレス診療可能になっています。
ただし、キャッシュレス可能なカードでも、保険会社との提携病院がない場所(たとえば田舎など)では、キャッシュレス診療は不可能で、まず自費で立替をして、それから保険金申請手続が必要です。
キャッシュレス診療の使い方のコツ

私も上海滞在時代や海外旅行で何度か使ったので、キャッシュレス診療の使い方のコツを少し書いておきます。それは3つ。
●体調が悪くなるかも、という段階で提携病院を聞いておく
●いきなり病院に行ってはダメ。カード会社に電話して病院を手配してもらうこと
●土日祝、年末年始など、カード会社が休みの日はキャッシュレス不可
いくら大都市でも、すべての病院が保険会社の提携病院であることはありません。もし飛び込みで病院に行ってしまうと、提携病院ではない場合、キャッシュレス診療サービスは使えないことになります。
なので、まずは提携病院がどこの病院なのか、を調べておく。提携病院が近くにないこともあるからです。そして、実際に病院に行きたくなったら、カード会社に電話して病院を予約してもらう。そうすれば確実にキャッシュレス診療をしてもらうことができます。
※以前は「健康なうちに提携病院を保険会社に聞いておくと安心ですよ」と読者さんにはアドバイスしていたのですが、2016年7月と8月の調査で、いくつかの保険会社で提携病院を教えてもらうのを断られました(涙)。理由はここでは割愛しますが、「本当に体調の悪いときしか提携病院を教えてもらえない」ということがあることは覚えておいてください。

そして、3つ目のポイント、「土日祝、年末年始などはキャッシュレス診療不可」について。キャッシュレス診療のためには、保険会社は「その人がカードの持ち主だ」という確認が必要です(上の図の①')。普通は、その確認は1、2時間で済みます。ですが土日祝などはカード会社が休みで確認が取れません。だからキャッシュレス不可となってしまうのです。覚えておきましょう。
セゾンゴールドアメックスとの比較
家族特約が付いていて、一番保険が充実しているセゾンゴールドアメックスと比較してみましょう。一番の比較ポイントは、治療費用限度額と、年会費額の違いですね。
![]() セゾンゴールドアメックス |
![]() 三井住友VISAゴールド/プライムゴールド |
||||
---|---|---|---|---|---|
年会費 (税抜) |
1万円 | ゴールド 最安4000円 プライムゴールド 最安1500円 |
|||
国際ブランド | アメックス | VISA/マスター | |||
保険付帯条件 | 自動付帯 | 自動付帯 | |||
保 険 金 限 度 額 |
本会員 | 家族 | 本会員 | 家族 | |
傷害死亡/後遺傷害 | 5000万円 | 1000万円 | 1000万円 (5000万円) |
1000万円 | |
★重要★ 傷害・疾病治療費 |
傷害 300万 疾病 300万 |
傷害 300万 疾病 300万 |
傷害 300万 疾病 300万 |
傷害 200万 疾病 200万 |
|
賠償責任 | 3000万円 | 3000万円 | 5000万円 | 2000万円 | |
携行品損害 | 30万円 | 30万円 | 50万円 | 50万円 | |
救援者費用 | 200万円 | 200万円 | 500万円 | 200万円 | |
キャッシュレス診療 | ○ | ○ | ○ | × | |
家族特約の範囲 | 子供○、配偶者○、同居の親○ | 子供○、配偶者×、同居の親× | |||
家族カード年会費 | 年会費1000円 | 1枚目無料、2枚目以降千円 | |||
備考 | セゾンゴールドアメックス詳細ページへ | ( )内は旅費をカード払いしたときの補償額 |
※1枚目の家族カードの年会費は初年度無料。翌年度以降は、家族カードでの前年のお買物利用回数が3回以上の場合無料
年会費を半額にできるワザと、注意点
「年会費を半額にできるワザ」があることが、三井住友VISAゴールドを選ぶ一番のメリットだと思います。これはセゾンゴールドアメックスには無い長所です。
その年会費をずっと半額にする方法とは、
①「マイ・ペイすリボ」に登録し、
②カード払いを年1回以上使い、リボ払い手数料(=リボ払い利息)を発生させ、支払うこと。
※改悪があり、「リボ払い手数料支払い」という条件が2020年2月から追加されました(涙)
↑この条件を満たすと、↓このように年会費を半額にできます。
●三井住友VISAゴールド
年会費1万円⇒5000円(税別)に。
●三井住友VISAプライムゴールド
年会費5000円⇒2500円(税別)に。


そもそも、リボ払いというのが、「月々、同じ額までの支払いをする」というもの。なので、毎月の支払額の設定をする必要があるのですが、その毎月の支払額の最低額が1万円です。
月々の支払額を1万円に設定した場合、例えば、9,000円の支払いだけだと、1ヶ月ですべて支払い終わってしまうので、リボ払い手数料が発生しません。
1万1,000円の支払いなら、月々の支払い額が、1ヶ月目に1万円、2ヶ月目に残りの1,000円プラス1000円に対するリボ利息(=リボ払い手数料)、となるので、利息が発生することになります。
この年会費優遇の条件改悪に関しては、こちらの記事でも解説しています。⇒記事:[改悪]三井住友カードの年会費無料の条件がリボ払い必須に(涙)
このように、年会費優遇の条件が厳しくなってしまったので、よく検討してから申込みするうようにしてくださいね。
他のゴールドカードを検討するなら、こちらのゴールドカード比較表をどうぞ。
三井住友ゴールドを半額からさらに1000円引きにする方法
そして、半額から、さらに1000円引きにする方法もあります。最終的には、↓このような年会費になります。
●三井住友ゴールド
年会費4,000円(税別)
●三井住友プライムゴールド
年会費1,500円(税別)
その1,000円引きにする方法は↓コレ。
※3つ全てを満たせば1000円引き
●WEB明細書サービスを利用する(=紙の明細書が郵送されなくなる)
●年会費請求前月を含む過去1年間のカード利用代請求(最大12回)のうち、6回以上請求がある人(※毎月支払日前に当該月支払い分を振込みなどにより全額返済した場合、原則として年会費割引の対象となる請求回数に加算されない)
●下記期日までに申込み(請求額確定通知メールアドレス登録)を完了した人
・支払日が10日のカード・・・年会費請求前月17日の2営業日前
・支払日が26日のカード・・・年会費請求当月2日の2営業日前
※家族カードは↑この年会費割引の対象外です。
他の保険内容⇒航空機遅延/ロストバゲージ保険ナシ
ショッピング保険(買物保険)は普通
カードで買った商品が故障した場合に補償してくれるショッピング保険(買物保険)は、期間90日で年間300万円分です。この買物保険は普通レベル。もっと良いカードは、補償期間が180日間のカードなどもあります。(セディナカード、イオンカードなど)
航空機遅延/ロストバゲージ保険ナシ
航空機遅延/ロストバゲージ保険は、三井住友VISAゴールドには付帯していません。ライバルのセゾンゴールドアメックスには付帯していますから、その点では、負けています。
ただし、この補償は、条件が厳しく、実際に使えるケースは、そこまで多くないので、なくてもいいでしょう。「飛行機遅延は4時間以上の遅れor欠航」、「手荷物遅延は到着から6時間以上遅れ」、「手荷物紛失は到着から48時間以内に届かない場合」など、です。
また、もらえる保険金も、限定されています。出発便/帰国便の航空機遅延/欠航の場合に保険金がおりるのは待ち時間の食事代のみ。乗継便の航空機遅延/欠航の場合に保険金がおりるのは、ホテル宿泊料金、待ち時間の食事代のみ。ロストバゲージの場合は、衣類や生活必需品の購入費用のみ、です。
興味がある人は、↓こちらで詳細に比較しているので、参考にしてみてください。
参考記事:飛行機欠航/遅延・ロストバゲージ保険付きカード比較表(20枚以上)
海外キャッシングするなら別カードを利用すべき
現地ATMで現地通貨が引き出せる「海外キャッシング」は、銀行や両替所での両替よりも、レートもお得で便利です。
ただ、三井住友VISAゴールドでも、海外キャッシングは可能なのですが、手数料や利息を少なくするための繰り上げ返済に、国際電話が必要だったり、少々面倒です。
ですので、海外キャッシングする場合は、もっと便利に節約できる、別のカードを作ることをオススメします。(私自身も、海外キャッシング専用カードとして、年会費無料のセディナカードを持っています)
海外キャッシングでお得なカードに関しては、こちらのサイトで比較しています。
参考サイト;国際キャッシュカード徹底比較(インターナショナルカード)
まとめ
以上、三井住友VISAゴールドの海外での利用法でした。いろいろ書きましたので、再度、このカードに向いている人を書いておきます。
●家族の保険もカバーする「家族特約」付きのカードは欲しいが、年会費1万円はキツイ人。家族の保険の補償額を少し少なくしてもいいから年会費5000円くらいまで抑えたい、という人
●自分と配偶者、子供も含めて、海外へ行く機会が多い人
●子供が海外留学(3ヶ月以内)へ行く人
●ゆくゆくはプラチナカードを持ちたい人
ゴールドカードは、年会費もかかりますし、気軽に持つこともできないのですが、このカードは年会費を半額にできますし、その年会費の価値はあると思います。
この2枚は比較表でも上位に掲載しています。
⇒海外旅行保険付帯ゴールドカード比較表
作っておいて損はないカードです。