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14.火鍋屋での戦い
中国の鍋料理は、『火鍋(フォーグォ)』と呼びます。
店の前を歩いていると、独特のスパイシーな香りが漂って来て、
食欲がそそられるんです。
そこは最近、改装したばかりの火鍋屋さん。入り口には、
チャイナドレスの女性が、おしゃべりしながらお客を待っています。
「いらっしゃいませ」
「二人だけど」
「どうぞ、こちらへ」
おおっ、前回来たときより態度が良くなっているようです。
ちょっと期待しながら、席に着きました。
メニューを見ます。
メニューって、どうしていつ見ても、よくわからないんでしょうね。
店員が熱心に説明してくれるのですが、
食べ物の説明って全然わかりません。
知らない名詞がたくさん出てくるからなんでしょうか?
説明を聞いても良くわからないので、漢字で適当に判断して
注文しました。
店員が戻って行くと、なにやらコソコソ話をしています。
「あの客、よくわからないみたいよ」と言われていました。
こういうのだけ、聞き取れたりするんですね。半年の成果です(笑)。
しばらくすると、やっぱり来ました!店員のお勧め攻撃!
「これはどう?じゃ、あれは?これもおいしいよ‥‥」
でも、そんなものにはかかりません。
すべて、「いらん。いらん。いらん。」で終わりです。
でも、ひとつだけ「おっ♪」というものがあったんですね。
生ジュース、一杯注文で、もう一杯サービス(笑)。
「じゃ、これ、スイカと梨ね」
注文しておきました。
これが、今回の不幸を招くことになります‥‥
火鍋も中盤にさしかかったころでした。
「遅いなぁ、生ジュース」と思っていたころにです。
いきなり、テーブルの上に、ドスン、ドスン。
生ジュースが2つ届きました。
でも、何か、おかしい‥‥。そりゃおかしいです。
1リットルはあろう、ピッチャーに入って来たんです!
しかも2つ!!!
以前なら、涙と一緒に、そのまま飲んでいたかもしれません。
でも、今は違います。店員の思いどおりにはさせません!
私 「ちょっと、こんな大きいの頼んでないよ」
店員「えっ、頼みましたよ」(しらばっくれる)
私 「頼んでないよ。グラスに代えてきて」
店員「できませんよ」(強気)
私 「さっき頼んだのは5元の小さいのだったでしょ」
店員「え、そうでしたっけ?」
そのやり取りが、2,3分続く。
まわりのお客もチラチラ気にし始めます。
店員が少し、弱気になってきました。
店員「‥‥でも、‥‥おいしいですよ!」
(関係ない理由、その1)
私 「そんなん関係ないよ」
店員「こんなに大きいのが一つ無料なんですよ!」
(関係ない理由、その2)
私 「俺はビール飲んでるんだから、
一人がこんなに飲めないのわかるやろ?」
店員「わかりますよ‥‥、でも飲んでください。
持って来ちゃったので‥‥。」
(ちょっと下手に頼む作戦に変更←中国人には珍しい!)
私 「こんなに飲めないんだって!」
店員「ごめんなさい。ほんと、ごめんなさい。でも、飲んでください」
私 「そんなん知らん。換えて!」
店員「ごめんなさい。ごめんなさい‥‥でも‥‥飲んで」
それでも私が引かないのを見ると、その後、店員はプゥとふくれて、
行ってしまいました。
勝った‥‥。
でも、5分後、ふと気づきました!
ちがう、ちがう!まだここにピッチャーが置いたままでした!
危ないところでした‥‥。
最後の手段、『放置して既成事実を作る作戦』にかかるところでした。
最終的には、フロアマネージャーのような人を呼び、
その人に理由を説明。すると、驚くほどすんなり換えてもらえました。
一件落着。所要時間20分強の戦いでした。
あとから考えてみたんです。
きっとこの店、担当のテーブルの売り上げによって、
給料が決まるシステムなんですよね。
だから、店員は一生懸命働く。ここまでは良いんですよね。
結局、慣れてくると、多少ダマしてでも稼ぐことを覚えてくる。
バレなければOK。でも、ダマしたのがバレると、その損を自分で
かぶらなければいけないから、今日のような態度に出る、と。
中国の店も、サービスを良くしようと頑張っているのはわかるんですけどね。
お金だけで釣るのは、良くないのだな、と感じさせられた出来事でした。
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