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6.タクシーとの交渉2
03年9月12日(金)
3ヶ月前のタクシーでの苦い経験があったので、今回の帰国のときは、
空港までは直通バスで行こうと決めていました。
しかし、今回も出発は朝。しかもバス停に早めに着いてしまいました。
バス停には私ひとり。待っていると、やっぱりやって来ました客引き。
しかも今回の男は、前回よりもさらに極悪そうな顔をしています。
客引き「70元で国際空港まで行ってやるよ」
私 「高いよ」 (心の中では絶対乗らんと思いつつ)
客引き「じゃ、50元で」 (即答。最初の一言はだめもとで言っている)
私 「俺はバスが好きなの」
客引き「じゃ、30元でいいよ」
私 「この前、他の客と一緒に乗せられたから嫌だよ」
(この後、少しの間・・・)
客引き「しょうがねぇなぁ、一人だけで乗せて行ってもいいよ」
私 「ほんとに?」
客引き「ほんと、ほんと」(少し機嫌悪そうに)
(なぜか他のタクシーの運ちゃんもうなづいている・・・あやしい)
私 「じゃ、どうしよっかなぁ・・・あれ?」
客引きは、もうすでにスーツケースを運んでました(笑)。
車を見てみると、今回は前回よりもきれいな車。
これで一人でゆったり行けるなら、なかなかいいかなと思い始めていました。
しかし!!!
私は一瞬にして不安になりました。
というのも、今回はその客引きが運転席に入って来たんです。
あの極悪顔が、です。
前回は客引きとドライバーは別だったんですよ。
しかも、値切られたからか、さっきよりも機嫌が悪そうです。
本当に機嫌が悪いのか、ただもとの顔が怖いだけなのか、
よくわからないので、軽く話しかけてみました。
・・・・・やっぱり機嫌が悪いようでした。
一旦不安になるといろんなものが気になってきます。
まず、料金メーターを倒してません。
(注:中国のタクシーのメーターは倒すと課金され始めます。
倒してないと『ボラれる可能性大』です。
市内では倒さずに客を乗せたのを警察に発見されると
運転手は罰金を取られるそうです )
「でも交渉して料金を決めたから、倒してへんのかな・・・」
自分で理由を見つけて、自分で自分を納得させました。
(すでに弱気モードです)
笑顔も会話も無く、極悪顔は無言で高速をぶっとばします。
「何キロ出してんのかな?」スピードメーターを見ると、
・・・・・動いてません。
「めちゃめちゃな運転やなー。こいつ、どこの社員やねん?
社員証チェックしといたろ。そしたらボラれても取り返せるやん。
俺って頭いいー!」
前に車内の社員番号をチェックしておいて、
トラブルを回避したという話を
聞いたことを思い出したのでした!
しかし、普通なら貼ってあるはずの社員証は見つかりませんでした。
「うわぁ、やばい車に乗ってもうたなぁ」
極悪顔は何食わぬ顔でタバコをふかしながら運転しています。
会話も無く、不安なまま30分ほど過ぎました。
それでもなんとか順調に空港が見えてきました。
極悪顔が言いました。
「まだ着いてへんけど、先に30元払ってくれる?」
私は、ホッとしました。
「おおー、30元でいいんやー!よかったー♪」
でも、そこでもう一つ、重大なことに気づいたんです。
「50元札しかない・・・」
値切ったあとでも、大きなお金を渡すと
『お釣りをくれない』という反撃をくらうことがよくあります。
最初の彼の言い値が50元だっただけに不安です。
案の定、極悪顔は「お釣りないよ」と言ってきました。
「はぁー、やっぱりやられた。こういうオチだったか・・・」
・・・敗北でした。
財布の中を確認していない私の甘さでした。
でも、です。
「もういいよ。50元で。」と言おうとした、その瞬間気づきました。
極悪顔がポケットを探っているではないですか!
右ポケット、左ポケット、ズボンの後ろのポケットまで。
(当然、運転しながらです)
で、「おー、あった、あった」と20元を私に渡しました。
私は信じられませんでした!この極悪顔が、ですよ!
約束を守ったんです!
顔は怖かったのですが、実は正直な人だったのです。
機嫌悪そうだったのですが、もとから無愛想なだけだったのかもしれません。
実際、彼自身、微笑むことはありませんでしたが、
勝利の女神が私に微笑んだのでした!(笑)
こうして私は無事、30元で空港にたどり着くことができたのでした。
ゆったりと(?)タクシーに乗って、です。
一年越しの雪辱を晴らせ、その日一日、とてもよい気分でした!
たった30元のことで、ここまで幸せな気分を味あわせてくれるとは、
やはり中国、楽しい国です。
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