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●05年4月20日(水)
上海のデモについて思うこと
今日、上海へ戻ります。
日本のニュースを見ていると、
本当に、中国での生活が心配になってきます。
「上海は、どうなっているんだろう?」
と、心配なまま、上海へ。
偶然、空港で知り合いの方に会う。
さっそくデモの日の様子を聞くと、
全然大丈夫だった、と。
その方が言うには、デモのルート以外は
まったく普通の土曜日だった、と。
その後、弟に電話。
「う〜ん、うちは被害は無かったけど、
何も無かったとは、言へんなぁ…
たしかに、大変だったところも、あったよ」
弟は、仕事柄、日本人の多く住む地区に知り合いが多いので、
被害を受けた情報が、たくさん入ったようでした。
家に到着後、さっそく、
領事館のある虹橋地区へ。
すでに4日も経ってしまっていましたが、
どうしても、日本のニュースをそのまま中国の現実だとは、
信じられず、自分の目で確かめずには、いられませんでした。
ニュースで見た店は、
ビニールのカバーがかけられ、内装中でした…
ガラスが張り替えられてはいたものの、地面には、
まだ割られたガラスの破片が。
看板の一部には、ぶつけられたジュースの跡。
やはり現実だったんですね…
ただ、いろんな人に話を聞いていると、
デモでは、普通話(標準語)ばかりが聞こえていたので
地元の上海人は少なく、チンピラが多かったという話もあります。
普通の人たちは、
そんなことは考えていないと思いたいのですが…
空港からの帰り道、
エスカレーターに乗っていたときです。
後ろの女性が、一歩上に上がってきたので、
私は、スーツケースをわきに寄せ、道を空けました。
すると、その女性、笑顔で応えました。
「全然気になさらないでください。
上りたいわけではありませんから。
エスカレーターの片側を空けるのが習慣になっているところ
を見ると、あなた、外国から来たんでしょ。日本からですか?」
「そうですよ。日本からです」
「あ、やっぱりそうですか。
あっ、そっちは違いますよ、タクシーに乗るなら、
こちらの出口のほうが、便利ですよ。
そうそう、こっちこっち」
「ありがとうございます。すみません」
「こっちにおいでなさい。
タクシー拾うんでしょ。ちょっとここで待ってて。
はい、ほらほら、このタクシーに乗って。」
「え?いいんですか」
「いいわよ。じゃあ、私は、ここで。じゃあね(笑顔)」
上海に着いてすぐ、この出会い。
大学教授をやっているという女性でしたが、
とても品の良い方でした。
デモは、デモで、残念ながら現実でした。
でも、中国に、良い人がたくさんいるのも、現実です。
私は、小泉さんには、謝って欲しくありません。
日本の、頭を下げてばかりの外交は、もうたくさんです。
外国で自国の悪口を言う日本人を、これ以上増やしてほしくありません。
基本的には、そういう気持ちが、ありますが、
今回、日本に帰ってみて、やはり日本のマスコミの報道には、
疑問を感じました。煽りすぎです。
偏りすぎていて、現実を反映していません。
ある方からは、
「あなた自身が目にしていることなんて、一部分にすぎない。
ニュースにこそ、現実のエッセンスがつまっているんです」
とお叱りを受けました。
ただ、こちらに2年いて、この感覚は3回目です。
サーズの報道に始まり、サッカーの日中戦、そして、今回のデモ。
現地で実際に見ていると、「やっぱりおかしい」と感じます。
たしかにニュースは、エッセンスを伝えているのかもしれませんが、
バランスが崩れている感じがします。
特別な一部分を報道しているばかりで、
現実を反映していない気がします。
普通の中国人は、水や空気と一緒で、
エッセンスから除外していいものなのでしょうか?
エッセンスだけ見ていて、現実がわかるのでしょうか?
少し、戸惑っています。
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