|
|
|
04年9/16〜05年3/14 05年3/15〜12/14
●04年12月17日(金)
分類することと思考停止
中国人が良いことをしてくれたとき、
「あの人、ええ人やなぁ」と思う。
でも、中国人に悪いことをされたときは、
「もうっ!ほんとに中国人は…」と思う。
両方とも自分で思ったことなのですが、
この違いって、我ながらヒドイですよね。
良いことは、人ひとりずつ、でも、
悪いことは、国単位で考えてしまう。
これは、変。
なんでだろう、と考えていたところ、
面白い本に出会いました。
ちょっと堅い本なんですけどね。
『精神科診断面接のコツ』(←絶版でした)
著者: 神田橋条治 出版社:岩崎学術出版社
ある一部分に、ギクッとしたところがあったんです。
その部分には、こんなことが書かれていました。
(のむてつ流解釈です)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
病名というものは、他の医者に伝えるためや、
患者への説明の道具として作られたものにすぎない。
ときどき、若い精神科医の中に、患者を前にして、
患者の中にひそむ「精神分裂病」や「躁うつ病」を
発掘しようとする人がいる。
これは、その『病名』で示されるある明確な「もの」があると
誤解した結果の行動である。
そのような「もの」が患者の中にひそんでいるのではない。
今、目の前にいる患者の、精神的身体的な様子・特徴を
どの整理戸棚に分類したらいいか?を考える際、
その分類の目的を考慮しつつ行うことが、
診察に際しての正しい姿勢なのである。
この世に存在するものはすべて、輪郭のあいまいなものである。
輪郭のはっきりしたものはすべて、現実には存在しない
抽象の産物なのである。
現実にあるものは、隣との間が、いくらかの「ぼかし」で
連なっている。明確な境界は仮象のものである。
少なくとも、そう考えておく方が実害が少ない。
〜〜(終わり)〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ギクッとしたのは、
自分も、知らず知らずのうちに、この要約の中の
若い精神科医のようなことをしかも…と気づいたからです。
『中国』という政治的・地理的な目的の区分に
ハッキリした一つの性格が当てはまるわけがない。
なのに、マスコミによって作り出された『中国人っぽい』という
悪いイメージを、13億人に当てはめようとしてしまう。
無意識に、その悪いイメージに当てはまる部分を
中国人の中に探しつづけているから、悪い点を見つけると、
「ホラホラ!でしょ?やっぱりね」
となってしまう…
中国人と仲良くしているつもりでも、
ついつい、そうなってしまっていた、と。
反省…
あっ!
これって、学校での、いわゆる『問題児』とか『ヤンキー』と
呼ばれる子に対しての対応に似ているかもしれないですね!
外見や、一つの行動で、
その子の性格がわかったつもりで、
切り捨ててしまいがち。
それに気をつけて、自分からたくさん接し、
信頼関係を作ってこそ、本当のところが見えて来る。
結局、中国人への対応も、
日本人への対応も一緒なのかもしれないですね。
04年9/16〜05年3/14 05年3/15〜12/14
|
ちょろ中掲示板に一言残す(←ありがとうございます!)
|
|
|
|
|