Amazonマスターカードゴールドの海外旅行保険の注意点と海外活用
Amazon(アマゾン)マスターカードゴールドは2021年10月で募集終了となりました。保険が良かったカードだけに残念です。。。
Amazon(アマゾン)マスターカードゴールドの海外旅行保険の内容は、カード比較表の中でも上位の三井住友ゴールドと同じ内容で、単体で見ればゴールドカードの中でもトップを争うレベルです。
保険には家族特約も付いていて、子供の海外旅行保険もカバーできます。マイ・ペイすリボ登録で、年会費を半分にできるのも、三井住友ゴールドと同じで、メリットが大きい。
そんなAmazonマスターカードゴールドを詳しく分析したいと思います。
Contents
Amazonマスターカードゴールドは、こういう人向け
●Amazonプライム特典が欲しい人
●安めの年会費で充実した海外旅行保険が欲しい人
●自分と配偶者、子供も含めて、海外へ行く機会が多い人
●子供が海外留学(3ヶ月以内)へ行く人
こういう人には向かない
こういう人には、Amazonマスターカードゴールドは向いていません。他のカードをおすすめします。
●初年度無料のゴールドカードが良い人
⇒初年度無料のゴールドカードは意外に多いです。こちらのカード比較表から探してください。
●子供の保険は、できるだけ多く欲しい人
⇒家族の治療費用限度額がゴールドカード最高の300万円である、セゾンゴールドアメックスがおすすめ。
●年会費無料のカードを探している人
⇒年会費無料カードはこちらへ
●海外キャッシングでお得なカードが欲しい人
⇒海外キャッシングでお得なカードはこちらへ
●ゆくゆくはプラチナカードが欲しい人
⇒プラチナカードへの招待があるのは三井住友ゴールドのほう。こちらで解説しています。
海外旅行保険の補償額
Amazonマスターカードゴールドの海外旅行保険は、補償額で見ると、非常に良いです。5段階評価で言えば、最高評価の「5」です。ただし、家族に対する補償額は少し減ります(平均から考えれば十分高いですが)。
本人補償額
傷害死亡/後遺障害 1000万(5000万)
傷害治療費用 300万
疾病治療費用 300万
携行品損害 50万
賠償責任 5000万
救援者費用 500万
※( )内は、交通費などをカード払いした場合の額
家族特約対象者の補償額
傷害死亡/後遺障害 1000万
傷害治療費用 200万
疾病治療費用 200万
携行品損害 20万
賠償責任 5000万
救援者費用 200万
年会費無料カードの中で最高レベルのカードが治療費用が200万円のレベル。それに対し、Amazonマスターカードゴールドの治療費用は300万と高く、家族の治療費用も200万円。アマゾンマスターゴールドの付帯保険の充実度が、よくわかりますね。
参考記事:ゴールドカード海外旅行保険比較表
Amazonマスターカードゴールドの家族特約は、配偶者は対象外。同居の親もダメ。19歳未満の家族のみ対象。
Amazonマスターカードゴールドを発行するのは三井住友カード。三井住友カードの家族特約は、家族特約の範囲が狹いので注意が必要です。↑このように19歳以上の家族は、家族特約対象外。つまり家族特約というよりも「子供特約」なんです。
Amazonマスターカードゴールドの家族特約の詳細は、↓こうなっています。
三井住友VISAカード公式サイトより
家族特約 サービス内容
対象
ゴールド、プライムゴールド、エグゼクティブカード本会員の以下に該当するご家族の方が対象となります。
<対象となる家族の範囲>
1. 本会員と生計を共にする19歳未満の同居の親族
2. 本会員と生計を共にする19歳未満の別居の未婚の子親族とは6親等以内の血族または3親等以内の姻族となります。ただし、以下の条件を満たす方となります。海外旅行の目的をもって住居を出発した時点において、上記1~2に該当する親族であること。(例:旅行出発後出産されたお子様などは対象となりません。)
事故発生時、発病時または費用発生時において、上記1~2に該当する親族であること。ただし、「19歳」の判断基準は、家族特約対象者が海外旅行の目的をもって住居を出発した日時点の年齢により判断します。家族特約は本会員と生計を共にしていることが前提となりますので、同居の親族であっても、お勤めをされている家族の方などの場合は家族特約の対象とならない場合がございます。
家族で海外旅行へ行くときは家族カードが必須
家族特約に配偶者が入っていないので、海外へ家族旅行へ行くときは、↓この図のように、19歳以上の家族は家族カードを発行して、家族カードに付帯する保険でカバーすることが必要です。
Amazonマスターカードゴールドの場合、家族カードは年会費無料なのがいいですね。
保険条件は自動付帯
Amazonマスターカードゴールドに付帯する海外旅行保険は、自動付帯なので、海外へ行けば自動的に保険が有効になります。これは、カード会員である自分だけではなく、家族カード会員、家族特約対象者も同じ条件です。
ですので、自分が同行しない、子供だけの海外短期留学などでも、保険は有効になります。
Amazonマスターカードゴールドはキャッシュレス診療OK
大都市限定になりますが、Amazonマスターカードゴールドの付帯保険では、キャッシュレス診療が可能です。
キャッシュレス診療とは、「キャッシュレス・メディカルサービス」とか、「医療費キャッシュレスサービス」だとかの呼び名があるのですが、すべて同じです。要は、「現地の病院にかかったときに、保険会社が直接、病院に支払いをしてくれて、自分で支払いをしないで済む」というサービスです。
昔は、このサービスが無く、現地の病院では一度自分で支払いをし(立て替え払いをし)、その後、カード会社(保険会社)に領収書などと一緒に申請をする、という面倒な手続きが必要でした。その面倒な手続きが、三井住友VISAゴールドでは不要になる、ということです。
※最近のカード付帯保険は、ほぼ9割くらいの保険付帯カードが、キャッシュレス診療可能になっています。
ただし、キャッシュレス可能なカードでも、保険会社との提携病院がない場所(たとえば田舎など)では、キャッシュレス診療は不可能で、まず自費で立替をして、それから保険金申請手続が必要です。
キャッシュレス診療の使い方のコツ
私も上海滞在時代や海外旅行で何度か使ったので、キャッシュレス診療の使い方のコツを少し書いておきます。それは3つ。
●体調が悪くなるかも、という段階で提携病院を聞いておく
●いきなり病院に行ってはダメ。カード会社に電話して病院を手配してもらうこと
●土日祝、年末年始など、カード会社が休みの日はキャッシュレス不可
いくら大都市でも、すべての病院が保険会社の提携病院であることはありません。もし飛び込みで病院に行ってしまうと、提携病院ではない場合、キャッシュレス診療サービスは使えないことになります。
なので、まずは提携病院がどこの病院なのか、を調べておく。提携病院が近くにないこともあるからです。そして、実際に病院に行きたくなったら、カード会社に電話して病院を予約してもらう。そうすれば確実にキャッシュレス診療をしてもらうことができます。
※以前は「健康なうちに提携病院を保険会社に聞いておくと安心ですよ」と読者さんにはアドバイスしていたのですが、2016年7月と8月の調査で、いくつかの保険会社で提携病院を教えてもらうのを断られました(涙)。理由はここでは割愛しますが、「本当に体調の悪いときしか提携病院を教えてもらえない」ということがあることは覚えておいてください。
そして、3つ目のポイント、「土日祝、年末年始などはキャッシュレス診療不可」について。キャッシュレス診療のためには、保険会社は「その人がカードの持ち主だ」という確認が必要です(上の図の①')。普通は、その確認は1、2時間で済みます。ですが土日祝などはカード会社が休みで確認が取れません。だからキャッシュレス不可となってしまうのです。覚えておきましょう。
年会費を半額にできるワザと、注意点
「年会費をずっと半額にできるワザ」があることが、Amazonマスターカードゴールドを選ぶ一番のメリットだと思います。
その年会費をずっと半額にする方法とは、
①「マイ・ペイすリボ」に登録し、
②カードを年1回以上使うこと。
マイ・ペイすリボに登録し、年1回以上カード利用すれば、↓このように年会費を半額にできます。
●年会費1万円⇒5000円(税別)に。
その「金利がかからない設定」方法ですが、実は簡単で、毎月の支払い額を、カード利用可能額いっぱいに設定するだけ。毎月の支払額をカード利用額いっぱいにしておけば、マイ・ペイすリボでも利息はかからないのです。
そもそも、リボ払いというのが、「月々、同じ額までの支払いをする」というもの。なので、その月々の支払いを最高まで上げておけば、結果として、一括払いと同じになる、というわけです。
こうしておけば、毎月、カード利用額の全額を支払うことになり、利息はつきません。
ただし、注意点があります。
注意点とは、申し込み時は、毎月の支払額を最大額にしようと思っても、最大3万円しか選べないようになっている、ということ。(下の図参照。三井住友VISAカード申込ページより)
「これだと3万円以上、カードを使ったら、自動リボ払いになって、利息とられちゃうじゃん!」と思いますよね。
でも、ご安心ください!これはあくまで初期設定。カードが届いてから、三井住友カードに電話するか、Vpass(三井住友カードのウェブサイト)から金額の変更ができ、そのときの変更は、カードの利用可能額最大まで上げることが可能だからです。
以上が、①のマイ・ペイすリボを登録しつつ、普通の一括払いと同様に支払う方法でした。
あと、「②カードを年1回以上使うこと」に関しては、コンビニなどで、iDで少額をカード払いすれば問題ナシですね。
Amazonマスターカードゴールド年会費を半額からさらに1000円引きにする方法
そして、半額から、さらに1000円引きにする方法もあります。最終的には、↓このような年会費になります。
●年会費4,000円(税別)
その1,000円引きにする方法は↓コレ。
※3つ全てを満たせば1000円引き
●WEB明細書サービスを利用する(=紙の明細書が郵送されなくなる)
●年会費請求前月を含む過去1年間のカード利用代請求(最大12回)のうち、6回以上請求がある人(※毎月支払日前に当該月支払い分を振込みなどにより全額返済した場合、原則として年会費割引の対象となる請求回数に加算されない)
●下記期日までに申込み(請求額確定通知メールアドレス登録)を完了した人
・支払日が10日のカード・・・年会費請求前月17日の2営業日前
・支払日が26日のカード・・・年会費請求当月2日の2営業日前
他の保険内容⇒航空機遅延/ロストバゲージ保険ナシ
ショッピング保険(買物保険)は普通
カードで買った商品が故障した場合に補償してくれるショッピング保険(買物保険)は、期間90日で年間300万円分です。この買物保険は普通レベル。もっと良いカードは、補償期間が180日間のカードなどもあります。(セディナカード、イオンカードなど)
航空機遅延/ロストバゲージ保険ナシ
航空機遅延/ロストバゲージ保険は、Amazonマスターカードゴールドには付帯していません。
ただし、この補償は、条件が厳しく、実際に使えるケースは、そこまで多くないので、なくてもいいでしょう。「飛行機遅延は4時間以上の遅れor欠航」、「手荷物遅延は到着から6時間以上遅れ」、「手荷物紛失は到着から48時間以内に届かない場合」など、です。
また、もらえる保険金も、限定されています。出発便/帰国便の航空機遅延/欠航の場合に保険金がおりるのは待ち時間の食事代のみ。乗継便の航空機遅延/欠航の場合に保険金がおりるのは、ホテル宿泊料金、待ち時間の食事代のみ。ロストバゲージの場合は、衣類や生活必需品の購入費用のみ、です。
興味がある人は、↓こちらで詳細に比較しているので、参考にしてみてください。
参考記事:飛行機欠航/遅延・ロストバゲージ保険付きカード比較表(20枚以上)
海外キャッシングするなら別カードを利用すべき
現地ATMで現地通貨が引き出せる「海外キャッシング」は、銀行や両替所での両替よりも、レートもお得で便利です。
Amazonマスターカードゴールドでも、海外キャッシングは可能なのですが、手数料や利息を少なくするための繰り上げ返済に、国際電話が必要だったり、少々面倒です。
ですので、海外キャッシングする場合は、もっと便利に節約できる、別のカードを作ることをオススメします。(私自身も、海外キャッシング専用カードとして、年会費無料のセディナカードを持っています)
海外キャッシングでお得なカードに関しては、こちらのサイトで比較しています。
参考サイト;国際キャッシュカード徹底比較(インターナショナルカード)
まとめ
以上、Amazonマスターカードゴールドの海外での利用法でした。いろいろ書きましたので、再度、このカードに向いている人を書いておきます。
●Amazonプライム特典が欲しい人
●安めの年会費で充実した海外旅行保険が欲しい人
●ただし、配偶者があまり海外旅行へ行かない人か、もしくは配偶者に収入があり配偶者自身でカード審査に通る人
●子供が海外留学(3ヶ月以内)へ行く人
Amazon(アマゾン)マスターカードゴールドは2021年10月で募集終了となりました。保険が良かったカードだけに残念です。。。
ゴールドカードは、年会費もかかりますし、気軽に持つこともできないのですが、このカードは年会費を半額にできますし、Amazonの特典も付くので、その年会費の価値はあると思います。
作っておいて損はないカードです。