3ヶ月以上〜半年の留学保険にカード付帯保険を使う方法
クレジットカード付帯の海外旅行保険は、普通は、最長3ヶ月間しか使えません。でも、注意してカードを選べば、3ヶ月以上の留学もカード付帯保険だけでカバーすることも可能です。
このページでは、その方法を具体的に解説します。有料保険の場合、半年で10万円ほどかかるので、かなりの節約になるはずです。
Contents
基本:最初3ヶ月は自動付帯カード、4ヶ月目以降を利用付帯裏技カードで
自動付帯と利用付帯の使い分け方
カード付帯保険は、2種類あります。
●自動付帯:海外へ行くと自動で保険が有効になる
●利用付帯:旅行の交通費をカード払いすると保険が有効になる
↑こうやって見ると、後者の「利用付帯」は、カード払いが必要なので、不便ですよね。
でも、この利用付帯が、3ヶ月以上の長期海外滞在では非常に役立つのです。なぜなら、↓こういう使い方ができるから。
●自動付帯:保険期間は海外滞在の最初の3ヶ月間のみ
●利用付帯:カード払いを遅らせば保険期間の3ヶ月間を自由に後ろにズラせる
↑両方とも、ほぼ全てのカードで保険期間は3ヶ月間。でも利用付帯のほうが保険期間の自由度は高いのです。この後ろへのズラし技のことを「利用付帯裏技」と私は呼んでいます。
利用付帯裏技が使えるカード一覧や、その使い方の注意点に関しては、別記事に書いているのでリンク先を見てみてください。
※一点だけ注意
利用付帯裏技が使えない利用付帯カードも数枚あるので注意。楽天カード、タカシマヤカード、ニコスVIASOカード、イオンゴールドカードなどです。
自動付帯と利用付帯の合わせ技
自動付帯と利用付帯は一人が両方を使うことも可能。↑このように、上手に組み合わせて使うことで、3ヶ月以上の海外滞在をカバーすることができます。
足りないカード付帯保険は2枚3枚持って上乗せする
「カード付帯保険だけでは足りないでしょ」というのは、よく言われることですが、これは半分ホントで半分ウソ。
カード付帯保険は、1枚だと確かに少ない。ですが、2枚、3枚持っていると、死亡補償以外の項目は限度額が上乗せされるんです。
例えば、病院の治療費用の限度額が200万円のカードを2枚持っていれば、400万円までの治療費用が保険金で出ます。3枚持っていれば600万円です。
上乗せに関して、詳しくは、こちらの記事で⇒参考記事:クレジットカード海外旅行保険に他の保険を上乗せ(合算)する方法と、合算時の使い方の注意
最終理想形:(自動付帯×上乗せ)+(利用付帯×上乗せ)
上で説明した「利用付帯裏技」と「カード複数枚の上乗せ」を組み合わせ、最終的には、↓こういう形を作ります。
●1〜3ヶ月目:自動付帯カードを複数準備して上乗せ、
●4〜6ヶ月目:利用付帯裏技カードを複数準備して上乗せ、
という感じですね。
では、次、具体的に、どういうカードを選ぶべきか、という話に入っていきましょう。
3ヶ月〜半年留学のための保険付帯カード選び
「留学」ということで、比較的若い人の立場で考えてみます。
保険付帯カードで使えるのは3種類
「自分をカバーしてくれる保険」と考えたとき、使えるカードは、自分名義のカードだけではありません。↓この3種類が使えます。
①自分のカード
②親の本会員の家族カード
③親が本会員のカードの家族特約
↑①の自分のカードだけだと、収入のない学生さんだと作れないこともあると思います。そんなときは②、③のカードでもOKです。
親がすでに持っているカードでもいいですが、そのカードの付帯保険が良いとは限らないので、親に新しくカードを作ってもらうのもアリです。
正確に言うと、②、③は、親のカードじゃなくても大丈夫です。基本的に「生計をともにしている親族」なら家族カードを作れたり、家族特約の対象になることが多いです(カード会社ごとに少し違いがあります)。
家族カードのメリットとデメリット
②の家族カードの一番のメリットは、家族カードを持つと、本会員と同じ補償内容の保険がもらえることです。なので、親に作ってもらうときは、保険の補償限度額が高いカードを作ってもらうようにしましょう。
比較しやすいよう、こちらに一覧表を作っています。参考にしてみてください。
⇒保険付帯カード比較一覧表
家族カードの一番のデメリットは、
●カード利用内容が本会員にバレる
ということですね。家族カードは、カード利用した請求が全て本会員のもとに行きます。なので、何を購入したか、などは、すべて本会員にバレてしまうので、注意しましょう。
家族特約は付帯保険が少なく、キャッシュレスなしが多い
③の家族特約とは、簡単に言うと「カード本会員だけではなく、本会員の家族も保険の対象にしますよ」という約束のことです。②の家族カードのように追加カードを発行する手間も不要なので便利です。
そして、この家族特約、本会員が参加しない海外旅行でも有効なので、本会員の子供の留学にも使えるんです。
ただし、デメリットもあります。③の家族特約のデメリットは、
●保険の補償限度額が本会員より少ない
●病院でキャッシュレス診療不可のカードが多い
●キャッシュレス診療OKでも、本人確認手続きが必要で受診まで時間がかかる
ということ。
特に下の2つの点ですが、家族特約は追加カード発行なども無いので、保険利用をするときには「本当に家族なのか?」の証明(=一般には住民票)が必要です。家族かどうかの確認に時間がかかるため、カード会社としてはキャッシュレス不可としていたりするわけです。
家族特約つきカードも、補償限度額で比較しやすいよう、こちらに一覧表を作っています。参考にしてみてください。
⇒家族もカバーできる保険付帯カード比較一覧表
選び方:治療費用の限度額がいくら欲しいかで選ぶ
次に、カードの選び方ですが、まずは、「どれだけ保険が必要なのか?」で迷うと思います。そのときは、病院の治療費用限度額がいくら欲しいか?で考えてください。
というのは、海外旅行保険がカバーしてくれる項目の中で、病院の治療費用が、一番つかう確率が高いから。
そして、治療費用限度額の目安は、自分が行く国や地域によって変わります。非常に大雑把ですが、私が考える「最低限レベル」のは、↓こんな感じ。
●アジア 300〜500万
(台湾300万、香港400万、シンガポール500万)
⇒カード2,3枚
●ヨーロッパ、カナダ 400〜600万
⇒カード2,3枚
●オーストラリア 400万
⇒カード2枚
●アメリカ(ハワイ含む) 1000万以上
⇒カード5枚
(グアム・サイパンは400万くらい)
ただし、↑これは都会の場合です。山奥や人里離れた田舎だと病院までの搬送費用(ときによってはヘリや飛行機など)がかかる可能性もあるので、そのへんも計算に入れてください。
※治療費用以外の海外旅行保険の内容に関しては、カード選びには重要ではないので、ここでは省略します。詳しい解説は↓こちらの記事でしています。
※治療費用以外で、留学の場合、ホームステイや寮など、どこに住むかによって海外旅行保険が使える範囲が違うという問題があります。これもカード選びには、あまり関係がないので、ここでは省略。それに関しては、↓こちらの記事で解説しています。
結論:長期留学におすすめの保険付帯カード
では、最後に、まとめとして、上の条件に当てはまる形で、おすすめカードを紹介しておきます。上で書いた理想形に当てはめると、↓こんな感じでしょうか。(例として、治療費用400万円の想定)
選んだ理由は、↓こういう感じです。
最初3ヶ月の自動付帯カードはどれでもいい
自動付帯カードは、非常にたくさんあるため、合計で治療費用限度額が400万円を超えていれば、はっきり言ってどれでもいいです。治療費用限度額が多めの好きなカードを選んでください。⇒比較表
ちなみに、楽天カードは利用付帯ですが、利用付帯裏技は使えず、日本出国時から3ヶ月間しか保険を使えないので、自動付帯カードのような扱いで載せています。(治療費用限度額は高いので、その点ではオススメです)
4ヶ月目以降の利用付帯裏技カード選びは重要
4ヶ月目以降に使う利用付帯裏技カードは、数が少ないため、注意して選ぶ必要があります。おすすめベスト3は、↓この3枚。-
- エムアイカードゴールド
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エムアイカードゴールドは、年会費5000円、治療費用限度額300万円。こんなに治療費用限度額が高くて、利用付帯裏技可のカード他にありません。ゴールドカードですが若い人でも結構作れるみたいです。
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- リクルートカード
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リクルートカードは、年会費無料、治療費用限度額100万円。年会費の安さが魅力。JCBも選べますが、おすすめは海外で使える場所が多いVISAかマスター。
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- エムアイカードプラスゴールド
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エムアイカードプラスゴールドは、年会費1万円、治療費用限度額300万円。海外滞在を半年以上するなら、エムアイゴールドの次に欲しいカード。支払える場所が多いのでVISAがおすすめ
下のリクルートカードは、もちろん年会費無料であることがオススメの理由。
上のエムアイカードゴールドは、利用付帯裏技が使えるカードの中で、ほぼ唯一、治療費用限度額300万円と高いカードなので、最近、おすすめしています。
海外での交通費支払いって、意外にカード払いできる場所が少なくて、困るんです。なので、エムアイカードゴールドのように、一枚で治療費用限度額が高いカードは非常に助かる。
また、エムアイカードゴールドの年会費5000円なんですが、これは、まあ妥当な金額だと思います。有料の海外旅行保険に加入すると格安なものでも3ヶ月で約5万円ですから。
以上です。
3ヶ月以上の留学でも、カード付帯保険で十分カバーできることは、理解していただけたでしょうか?カード付帯保険を上手に活用して、上手く節約してみてくださいね。