ホントに誤解?!日本で普及する誤った食事マナー
海外のレストランで恥をかかないために、食事のマナーに気を付けている方が多いかもしれません。日本人は他人の目を気にしやすいので、こうしたマナーに詳しいといえるでしょう。しかし、日本では常識と考えられている食事マナーが、外国に行くと通用しないこともあります。海外のレストランで恥ずかしい思いをする前に、正しいマナーを学んでおきましょう。
スパゲティはフォークとスプーンで食べるのがお上品?
イタリア料理はお洒落なイメージが強いので、少しマナーが気になります。できるだけお上品に食事をするため、フォークとスプーンを利用する方が多いのではないでしょうか。日本では当たり前のように行われているこの食べ方ですが、本国イタリアではあまり評判がよくないようです。
スパゲティをスプーンで食べる人はお子ちゃま…とも言えない
日本ではスプーンとフォークを使って食べる方が多いスパゲティですが、実は本国イタリアではこれがマナー違反に当たることをご存知でしょうか。このことはイタリアのマナー本にも記載されており、スプーンの助けなしにスパゲティや細長いパスタを食べることができない方は、「お子ちゃま」のように見えてしまうそうなのです。お上品に見せるためにわざわざスプーンを使っている方は、イタリアでは注意をしたほうが良いかもしれませんね。
イタリア人が正しいスパゲッティの食べ方を教えている動画
↑一回上に持ち上げて、その後、お皿の端で回すのがコツ。それにしても、司会のおっちゃんのフォークの握り方、ひどいっすね(苦笑)。
ただ、イタリア以外ならスプーンを使ってもOK。↓こんなふうに正しい食べ方として紹介している例もありました。
↑動画の解説の部分に、「これがスパゲッティの正しい食べ方です。ナイフとフォークで食べてはいけません」と書いてあることには笑いましたが(笑)。
「ライスはフォークの背で食べる」はマナー違反?
「スプーンを使ってスパゲティを食べる」以上に浸透しているマナーが、「ライスをフォークの背にのせて食べる」かもしれませんね。レストランで年配の方を見かけると、必ずフォークの背にライスを乗せて食べています。また、ご両親からライスはフォークの背にのせて食べると教わった方が多いのではないでしょか。当然のマナーとして教えられた時代もあるこのマナーですが、正しいマナーとして国際的に認知されているのでしょうか。
実はライスの食べ方は自由
あたかもフォークの背にのせて食べることが正しいマナーとして伝えられていましたが、ライスの食べ方に世界共通のルールは無いようです。というのも、欧米ではライスは主食ではなく野菜の一種として扱われています。ライスを洋食器に盛り主食として食べるのは日本ならではの文化なので、フォークの背にのせても、腹に乗せても問題ないというわけです。日本に洋食文化が伝わった時に、イギリス式のマナーを参考にしたため、フォークの背にのせるスタイルが浸透したようです。
そして、いくつかの英語のサイトなどを調べ、一般的に言われていることは、
●アメリカンスタイルのマナーでは、フォークを右手に持ち替えるのはOK。フォークの尖っているほうを上に向けて、スプーンのようにしてライスをすくうのもOK。
という感じのようです。
以上のように、日本の食事マナーが世界に出るとおかしく見られることがあるようです。とはいえ、食事本来の目的は楽しく、おいしくいただくことではないでしょうか。最低限のマナーは守りつつも、楽しく・美味しくいただけばよいのかもしれませんね。