これは難解…海外でチップをスマートに渡す方法まとめ
前回は、世界各国のチップ事情をお伝えしましたが、今回は、そのチップの続きです。
今回は、「チップ大国、アメリカのチップ事情」を、調査しました。
まずは↓こちらから、アメリカ人が語るチップ(3:26〜4:18)について。※ポイントは下に。
【ポイント抜粋】
●ウェイター/ウェイトレスは、チップで稼がないと生活ができない。
彼らの賃金は、チップをもらう前提で低くされている。
●15〜20%のチップを払うのが普通。
●彼らのサービスが悪ければ、10%にする。
本当にひどいサービスだったならば、チップなし、という選択もアリ。
●大人数での食事の場合は、請求にチップが含まれていることがあるので注意。チップの二重払いにならないよう注意して、明細をチェックすること。(チップが含まれている場合は、レシートに「gratuity」と書かれている)
目次
米国レストラン関係者が語るチップのコツ
次に、もっと細かいチップの渡し方を見て行きましょう。
いろいろ検索した結果、ハワイ在住アメリカ人のレストラン・ディレクターさんと、カリフォルニア在住の現役レストラン・マネージャーさんの素晴らしいyoutube動画を見つけたので、それらを元に、まとめさせていただきました。(下に参考にさせていただいた動画も、掲載していますので、参考にしてみてください)
レストランでのチップの渡し方。相場はやはり15%〜20%
●チップは、最低でも食べ物・飲み物の15%を渡す。15%〜20%渡すのがマナー。(動画3)(動画1-9:23〜)(注 税抜き額の15%〜20%。消費税に関しては下で説明)
●基本的に、支払い時に渡される明細の中に、チップは含まれていない。(動画3)
●チップを渡すとき端数の切り上げ、切り下げは、大雑把でOK。(動画2-5:00〜)
●会計ではなく、ウェイターにチップを渡すこと。(動画3)
●前払い制のレストランは、チップ不要。(動画2-コメント欄から)
サービスが良かったら増やし、ダメなら減らす
●サービスが良かったら18〜20%渡す。サービスがすごく良かったら、20%以上あげてもいい。30%、40%もあり、中には100%(つまり合計支払額は2倍)をあげる人も。(動画3)(動画1-9:23〜)
要注意!チップを減らすときのコツ
●サービスが悪い時は、減らしても構わない。悪いときは10%、もっと悪いときは7%とかも。サービスが最悪で、不快感しか感じない、というときはゼロでもいい。(動画1-9:23〜)(動画2-0:40〜)
●チップを減額するときの基準は、「頼んだことをやってくれなかった」「おしゃべりに夢中だった」「間違えたのに謝りもしない」くらいのレベルのときには、チップを減額する。
●「料理が5分くらい遅かった」「間違えたけど、謝ってくれた」というレベルでは減額しない。ちょっとでもニコッとしていたら15%はあげるべき。(以上、動画2-0:40〜)
●15%より少ないチップを渡したときは、店を出た時に、店員が追いかけてくるときがある。そして「店に何かご不満でしたでしょうか?」と尋ねられる。そのときは、明確に理由を答えられるようにしないといけない。明確な理由なしに、15%以下のチップは、マナー違反。(動画2-2:05〜)
ちなみに:レストランのマネージャーがチップをもらったら…
●マネージャーがお客さんからチップをもらったときは、売上に計上せず、マネージャーはそのチップをスタッフに分配する。マネージャーにとってはチップはどうでも良いもの。そして、店がお客さんにチップを強要することはない。(動画2-11:40〜)
チップと消費税
●行く地域の消費税率は知っておくべき。(動画2-14:00〜)
●チップの計算は消費税抜きの額の15~20%で。アメリカは消費税が高く(10%弱)、また地域によって消費税額が違うので注意すること。(動画2-5:00〜)
●カリフォルニアの場合のチップのコツ。消費税が8〜10%なので、その額を単純に2倍するとチップの適正額になる。(動画2-14:00〜)
チップのクレジットカード支払もOK
●クレジットカードでのチップ支払も可能。カード支払をするときの明細書にtipの欄がある。別名gratuity。空欄になっているので、ここに、自分でチップ額を書き込む。そして、その下に、代金とチップの合計を記入すればOK。(動画2-4:12〜)
バーでのチップの渡し方。相場は15% or 1ドリンクに1ドル
●最後にまとめて支払う方式なら、バーでは15%でOK。
カード払いのときは、合計金額に15〜20%のチップを加算して支払い。
●キャッシュ・オン・デリバリーの場合は(=ドリンクを注文するたびに現金で支払う場合)、6ドルくらいのドリンクなら、チップ1ドルをプラスして渡す。高いドリンクのときは、2ドル渡す、という感じ。
●小銭を渡すのはマナー違反。
●店員に自分を覚えておいてもらいたいときに多めに渡す、という方法はアリ。のちのちのサービスが良くなる。同じバーテンダーに、あとでまた頼むような場合は、本来は1ドルのところを2ドル渡すと、覚えておいてもらえる。(2回目の注文のときのチップは1ドルでいい)(以上、動画4)
渡すコツ:「さり気なく。胸ポケットから。お釣りOK」
●チップを渡すときは周りから見えないようにさりげなく渡すことが基本。
●渡すチップはお札で。コインはダメ。小銭をかき集めて渡すと失礼に当たる。
●チップを、お菓子やおみやげなど物で代用するのもマナー違反。
●シャツの胸ポケットに小額の紙幣を折りたたみ忍ばせておくと、さり気なく渡すのに便利。
●逆に失礼に当たらないのが、お釣りをもらうこと。チップ代としては大きすぎるときは、チップのお釣りを請求するのはアリ。
(以上は、動画以外から集めました)
タクシーでのチップ
●タクシーは、料金の10〜15%を渡す。
荷物をトランクへ入れてもらった場合は15%、トランクに入れてもらう荷物がないなら10%。(動画1-5:47〜)
ホテルでのチップ
●ホテルでは、ベルボーイに荷物を部屋へ運ぶのを頼んだら渡す。
荷物1個2ドルくらい。1ドルだと失礼。
●ベルボーイが部屋まで一緒に来たときは、彼が部屋を去るときに渡す。
ベルボーイが「後で部屋に持って行きます」と言った場合は、先に渡す。
●チェックアウトのときに荷物を運んでもらうときも同じ。(以上、動画1-7:30〜)
●チップを忘れたら、ホテルのベッドメイキングをしてもらえないことがある。
●枕元に1ドル、2ドルくらい置いておく、ピローチップ。
これは、部屋をキレイに使っていれば、基本的には必要ない。
部屋を汚くしてしまった、とか、バスルームを汚してしまったとき、
キレイにしてほしいときは、5ドルとかを置いておく。
●1泊で部屋を汚してないなら、ピローチップは不要。
基本的に、アメリカのホテルでは、2泊くらいだと部屋掃除はしてくれない。
部屋掃除が不要なら、ピローチップは不要。
●ただし、ホテルの清掃スタッフによる盗難の防止の意味で、
2ドルとか、5ドルとか置いておくのはアリ。
それをもらっていれば、他のものを盗る確率は減るので。
普通は部屋掃除だけなら1〜2ドル。(以上、動画2-15:00)
●シーツだけ替えたい、タオルだけ替えたい、というときは、
電話して、持ってきてもらったときに、1ドルか2ドルを渡す。
そのときは量に応じて渡す。1枚なら1ドル、3枚なら2ドルとか。(動画2-18:42)
駐車するときのチップ
●レンタカーを借りて出かけ、ホテルや店の駐車場に停めるとき、店員が代わりに駐車してくれる&帰るときは車を出してきてくれる場合(valet parking バレーパーキングと呼ぶ)、店から帰るとき、車を持ってきてくれたときに渡す(2ドル)。これは駐車場代とは別。(動画1-7:50〜)
その他の場面でのチップ
●ゴルフバッグをカートまで運んでもらう、ゴルフクラブを磨いてもらう、美容室、マッサージ、でも必要。
代金とは別に、してもらったことに対する感謝として払う。(動画2-9:45〜)
●スーパーやショッピングモールで、店員が荷物を運んでくれたとき。
基本的には、チップなしでいい。でも、気持ちなので2ドルを渡すと、非常に喜んでくれる。(動画2-19:26)
世界のチップの動向
●オーストラリアでは、チップなし。
●ヨーロッパでもチップはだんだん少なくなってきた。あげる場合も金額は少なくなる傾向。
●アメリカ、カナダなど北米だけは、チップが根強く残っている。(以上、動画1-4:18〜)
参考にさせていただいた動画リスト
下の2つの動画は、アメリカの、現役レストラン・マネージャーさんが語った、チップ文化についての動画です。(チップ以外の話題も多いのでご注意ください)
【動画1】アメリカ文化を知る・チップ編1(後半はチップ以外の話題です)
https://www.youtube.com/watch?v=9mB59VUtVSQ
【動画2】アメリカ文化を知る・チップ編2(上の動画の続き)
https://www.youtube.com/watch?v=2hooaPQJPDc
下記2つは、ハワイのレストランディレクターさんの動画です。(こちらは短く、サクッと見れます)
【動画3】[マイハワイ] 知りたい!チップの常識 「レストラン編」
https://www.youtube.com/watch?v=h4-GjHby7Sk
【動画4】[マイハワイ] 知りたい!チップの常識 「バー編」
https://www.youtube.com/watch?v=NMqUd3fvPgw